《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫の為の情報
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快適で危険の少ない飼育環境とは

(全ての写真は、クリックすると大きな画像が見られます)
>>脱走のケーススタディ集、そして >>脱走した猫の探し方のアドバイスもあります

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(1)脱走防止について(重要!)
>> 一戸建ての脱走防止 >> アパート・マンションの脱走防止
>> 脱走防止策の重要なポイント >> 脱走と脱走防止 ケーススタディ集
(2)それでも脱走させてしまったら・・・
>> 脱走・迷子猫の探し方・保護の仕方 >> 保護した直後の注意点
(3)飼育環境について
>> 遊び場 >> 猫にとっての快適な環境とは
>> 危険なものの排除 (重要) >> 室内で起きた事故の事例(工事中)
>> 温度・湿度の管理 (重要)



危険回避は飼い主の責任と愛情で・・・

お願いしたい最大のポイントは、完全室内飼いです。

それが解かっていたとしても、不注意から屋外に出してしまう事がありますので、それを防ぐ為の努力は、家族全員で協力して下さい。

いざ脱走してしまった場合、そのまま行方が判らなくなり、保護出来ないでいると死に繋がる危険が大きいのです。

そしてマンションのベランダから転落して死んだ猫が、あなたが知らないだけで実にたくさん報告されているのも大袈裟ではない事実です。

ご相談を日々たくさん受け付けていると、様々な事故の実態を知る事になります。死亡しないまでも大怪我を負う場合、落ちた事でパニックを起こしてそのまま行方不明になってしまった猫も何匹も知っています。そのまま脱走して保護出来るとは限らないのです。

努力次第で未然に防げる危険をそのままにしておくのは、少なくとも私の考え方では「無責任」と言わざるを得ません。あなたならどうしますか?




●あなたの猫だって例外なく「脱走」する危険があります!

いかにあちこちで飼い主の不注意による脱走が多いか・・・という事を知って戴く為に、ケーススタディ集を作っている途中です。

どういう脱走経路があるのか、どれほど辛く心配な思いをして捜索したか、どういう苦労の末に保護出来たのか・・・是非、知っておいて下さい。

脱走は人災です。

そして他人事ではないのです。
当事者がわざわざ辛い思いをほじくり返して下さったのは、同じ思いを飼い主にも猫にもさせたくないという願いからです。


こちらも是非ご覧下さい >>脱走ケーススタディ集へ

 
>> 脱走した猫の探し方・保護の仕方
>> 保護した直後の注意点(命に関わる事も・・・)



以下に、脱走や危険防止の「目に見える努力」の数々や重要なポイントを検証してみます。


●一戸建ての場合の脱走防止策


一戸建てのメリットは、猫を飼おうが夜鳴きしようが、アパート・マンションの規約に違反する事で苦情を言われる事がないという点でしょう。

猫程度の生き物がどんなに夜鳴きしようが、窓を閉め切っていれば隣家にその鳴き声で迷惑をかける事はあり得ません。

頭数に制限を受ける事もありません。勿論、常識的な範囲で、ご自分のキャパシティと相談して頭数は決めて下さい。


「開口部が多いイコール脱出経路が多い」一戸建てのリスク

建物の全ての面に、窓という脱出経路があるのが一戸建ての特徴です。

中には「掃き出し窓」からも庭に出入りしたり、洗濯物を出し入れしたり・・・と人間が出入りし、その時に猫が出てしまう危険もあります。

家族が多ければ多い程、その危険は高まります。

子供や老人の場合、猫の脱出に対する注意が不足する事は残念ながら否めませんし、外に出てしまった事すら気づかない事も多いのが現実です。


残念ながら、一発で解決する方法はありません。

しかし猫と暮らす楽しさ・喜びと引き換えに、ある程度の犠牲は覚悟出来なければ駄目なのだと思います。

掃き出し窓から庭に下りたい場合は、猫を別室に一時的に閉じ込める位の配慮は必要でしょう。


また、窓からの脱走やベランダからの脱走もあります。

それを防止する為には、窓を開けないのが一番ですが、外気が快適な季節には、窓を開けて空気を入れたいのも確かです。

落下しても命に別状のない一戸建てのベランダで、多少でものびのび遊ばせたいと思う飼い主も多いのを知っています。

しかし、脱走は飼い主の不注意であり「人災」なのです。脱走させない飼い方が出来なければ、猫を飼うべきではないとも言えます。


その為に、一戸建てのお宅で工夫している例をご参照下さい。

高知県の一戸建ての金井邸、2階のベランダ風景です(写真右)

特注ではなく、規格品のフェンスを上手に利用しています。要するにアイデアの勝利ですね。

全ての開放面を、金属製のフェンスで上から下まで隙間なく囲っています。

風も日の光も入り、ベランダでしかなかったスペースが、ちょっとしたサンルーム化している好例です。
横浜の川口家(私の家です)、1階の元リビング今は猫様のお部屋、2間幅の窓辺の風景です。

どうせ出来入りしない窓ですので、4センチのピッチで、ブロンズカラーのアルミの面格子を建物の外壁側に打ち付けて貰いました。

サッシと網戸は今まで通りに機能します。つまり開閉可能です。


窓を開けたいと思う場所は、全てこうしております。



元々既製品の面格子がはまっていたキッチンや浴室、洗面所では、そのピッチが6センチもあり、大人のオス猫ですら出てしまえます。それは泥棒避けではあっても、猫の脱出防止用としては考えられていないからです。

だから既存の面格子のある窓には、その上からステンレス製の網をガッチリとネジ止めして固定してしまいました。

ステンレスの網というのは網戸用の網ではなくて、もっと太いステンレスの針金で六角形に編まれている頑丈な網の事です。

ペンチでカットしない限り、猫の手でも人間の手でも破れません。

これで万全です。




如何ですか?

結構風情があって、実物を見た来訪者にもとても好評を戴いています。

マンションでの窓辺の対処の方法は続いて説明しますが、皆さんそれぞれが自分で創意工夫しています。

自分では工事までは出来ないとしても、予想していた程には費用もかかりませんでしたよ。

やってもみないで毛嫌いするのは損です。こうする前よりも、こうしてからの方が窓辺の様子がずっと風情があるので、見た目にも大変満足しています。

格子越しに見える緑の木々や冬枯れの景色は、なかなか温かみがあって、入る日差しも柔らかく、猫たちも私達もお気に入りの場所となりました。

どの猫も、ここから外を眺め、窓を開ければ風も入り、鳥のさえずりも聞こえ、たまには網戸の外側にとまって騒ぐカナブンや蝉に大喜びしています。

但しこれは1階部分のみのお楽しみ。2階は窓など開けても夏は40度にもなるものですから、エアコンをつけ放しにして窓は閉め切りとなります。平屋に住みたかったですが、今生では無理です。



ここでご紹介しただけでは解かり難いと思いますので、改めてケーススタディに掲載致しました。

ご参照下さいませ。(>>ケース2

●マンション・アパートの場合の脱走防止策


マンションは一戸建てに比べると脱走経路が少ないのがメリットですが、それでも賃貸の場合には勝手な改築が出来ませんし、分譲の場合でもベランダ部分などは規約で改修や物の置き方が制限されている場合が殆どですので、それなりに工夫しない事には脱走防止やベランダからの転落防止が出来ません。

うちの子に限って・・・と思っている飼い主は、事故が起きてからでないと学習出来ないのでしょうか?

ともあれ、ちょっとした工夫で玄関へのすり抜けを防止し、ベランダへ出さない努力をしている実例をご覧戴きたいと思います。

 >>脱走と脱走防止のケーススタディ集にも、脱走防止策の具体例があります。ご参照下さい。

横浜市の浜邸は、分譲マンションの1階です。しかし急勾配の傾斜地に建つ為、ベランダから下はかなり落差があります。ベランダから落ちたら下は崖ですので、怪我はないとしても猫が自力で戻れる高さではありません。

それだけに日当たりも風通しも良い、かなり環境の良いマンションの一室です。

しかし引っ越し前に、工務店でしっかりと改築しました。

窓という窓には、全て内側にレールを増設し、白木の格子戸を付けました。

ベランダに出さずとも、窓辺で充分日光浴も出来ますし、夏は風に吹かれて涼んでいます。

格子戸には、猫が外せないロックも付いています。

もう一つ忘れてはいけないのが、帰宅して玄関ドアを開けた途端にドアからすり抜けて出てしまう場合の対策です。

これに関しても、浜邸では廊下と玄関の間に格子戸を作りました。ここにもロックがあります。

玄関に通じる格子戸は、窓の高さの規格と違う天井までの高さはありませんが、足場にしてよじ登れないようにと、横の枠の高さが50センチ毎になっています。

これも、日々の観察と試行錯誤の結果あみだされた、猫飼いの知恵でしょう。
玄関からの脱走防止に関しては、例えば宅配便が来る度、帰宅する度に気を使うものですから、他にも色々と工夫しているお宅が多いですね。

これは、大磯の鈴木邸の脱走防止ラティスです(写真右参照)。こちらは賃貸マンションなので、現状復帰が簡単な方法を考えたそうです。

両端を固定してあり、伸び縮みする構造のラティスで開け閉めが出来るタイプです。運動能力の高い猫が本気を出せば、よじ登って向こう側に行けるでしょうが、時間稼ぎは出来ます。これで駄目なら、上にもう一個取り付ける事も考慮に入れているようです。

こうしたものが取り付けられない場合は、玄関に直接通じるスペースまでは、猫を開放しない事も考えた方が良いかも知れませんね。
脱走防止とはちょっと違うのですが、刃物や火を使うキッチンも、猫が怪我をし易い場所と言えるでしょう。

鍋をかけて火のついたコンロに飛び乗って火傷をしたり、猫も大好きな食材(イカやホタテ、鶏肉やハムなど)を刻んでいれば、躊躇なくまな板に飛び乗る猫もいます。

そんな時の危険を防止する為に、横浜のニシムラ邸では、こんな工夫をしています(写真左上参照)。

カウンターキッチンに、突っ張り式のフェンスで開閉自在のネットの扉が付いています。柔軟な発想で市販品で色々と探せば、便利なものがありますね。

こちらのお宅も分譲マンションですが、目の前は交通量の多い国道で、もちろんベランダには出していません。

しかし窓辺は、猫たちのお気に入りの場所として活躍しています。

上記はいずれも特注で施工したものが多いのですが、>>玄関用のルーバー扉や、>>テラスや窓用のルーバー雨戸も色々とメーカー規格品があるようですので、検討なさってみては如何でしょうか?


脱走防止策の重要なポイント!
1. 格子やフェンスの隙間は、3センチ〜3.5センチ位がベストです。

既存の面格子は6センチ間隔が多く、それだけの間隔があったら猫は軽々と出てしまえますので、その場合には別途対策が必要になります。

大きな顔(頭)のオス猫でも、頭蓋骨は意外とほっそりしています。ギューッと力を入れれば、6センチピッチの格子からは、頭も身体も出られると思っていて下さい。

実際にそれで脱走してしまったケースはたくさん報告されています。


後付けで面格子を作る場合は、格子の間隔を狭くすると共に、窓との隙間が広く取り付けないようにご注意ください。
2. 網戸は網を変えようとロックを付けようと、脱走防止には役立ちません。

紫外線や経年で劣化した網は、とてももろいものです。猫の爪で穴が開けられるのでご注意ください。

但し、網だけ丈夫なステンレス製などに交換しても、まだ不充分です。網戸のはまっているレールは浅くて、体当たりすれば簡単に外れてしまいます。

網戸は虫除けであって、猫の脱走防止ではないという事です。
3. 留守中はケージに入れているから大丈夫・・・という場合のケージについて

メタルケージで横の桟の間隔が広い場合、仔猫だと力任せに出ようとしたら出られます。

縦のフレームがどの程度の力で広がってしまうか、確認して下さい。

プラスチックケージでしたら、その心配はありません。

でも檻に閉じ込められてお留守番する猫は、、ちょっと、いや、かなり可哀想な気がしますけど。



 
>>脱走と脱走防止のケーススタディ集にも、脱走防止策の具体例があります。
こちらも是非ご覧下さい >>脱走ケーススタディ集へ





それでも脱走してしまったら・・・

人間のする事に完璧な事はあり得ません。人は失敗する生き物です。

完璧と思っていた脱走防止でも、つい気の緩みから猫が外に出てしまう事もあるかも知れません。その時に何をしたら良いのか・・・

長年、捕獲器の貸し出しとご相談をして来た経験から、お伝え出来る限りの事を書き記しておこうと思います。

 
>> 脱走した猫の探し方・保護の仕方
>> 保護した後の注意点(命に関わる事も・・・)



猫にとっての快適な環境とは?


野良猫と比べたら、家の中でだけ過ごせる飼い猫は、ずっと環境に恵まれていると言えるでしょうが、それでも真夏の暑さでは放置しておくと熱射病になる猫もいますし、真冬の寒さが身体的なストレスを呼ぶ事もあります。

また外で自由に遊べる野良猫は幸せだ、飼い猫も家に閉じ込めるのは可哀想だから外に出入り自由に飼うのだと言う人がいますが、交通事故や虐待、または病気の感染といった危険が多い外よりも、安心して暮らせる室内でのみ飼う事は今の社会では常識であり、猫にとって幸せと考えています。

外に出して自然のまま・・・等と言っていられる人は、虐待や交通事故に遭って悲惨な状態の猫をお世話した事、そしてむごたらしい死に方をした猫を見た事がありますか?

あるいは外に出す事で猫嫌いの人達に迷惑を掛ける事があれば、それは猫飼いとしても社会人としても無責任で恥ずべき事です。無責任な飼い主の為に、可愛い猫が嫌われて苛められては可哀想です。



完全室内飼いを実践する中で、少しでも自分の愛する猫たちに快適な環境を与えてやりたいと工夫して、健康で楽しく長生きさせようではありませんか。

遊び場

家の中でも、外に負けない位遊びはたくさんあります。

むしろ外敵に怯えずに済むだけ、室内では安心して純粋に遊べます。室内飼いしていても野生は失われていない事を、飼い主たちは身をもって知っているはずです。

冷蔵庫の上、カーテンレールの上、仏壇の中・・・どこでも遊び場にしてしまうのですから。

ここでお見せするのは、我が家での猫たちの遊びの風景です。(画像はクリックすると大きな画像をご覧戴けます)

オモチャなど直ぐに壊してしまうので、若い猫たちには家の中で充分運動が出来るよう家具の配置を工夫しています。どこでも乗り放題。

右の写真は、高さ180センチはある本棚に載って爪を研いでいる風景です。捨てたいと思う使わない古い家具も、猫たちのアスレチックジムだと思って置いています。

古い家なので1階の天井は高く、梁に乗って寛いでいる子もいます。我が家で梁に乗るのは、何故かメスばかりです。

オスとメスのどちらが暴れん坊かと言えば、圧倒的に我が家ではメスですね。

どうやって足場の少ない本棚に載っているのか不思議でしたが、決定的瞬間を捉えました。なるほど、宙を飛んでいたのです。これもメス(サビですから)です。

しかし、我が家のオスも負けてはいませんでした。3階建ての大型ケージの上で、干物の真似をして喜んでいるオスもいました。「オエッ」という顔をしていますが、実は楽しいらしいです。

この子はどうやって上まで行くかと言えば、ケージの壁を一瞬で駆け登ります。その姿は、さながらヤモリかゴキブリのようです。

温度・湿度を適切に保ちたい


完全室内飼いで猫の住環境を考えた場合、もちろん家の中の一番快適な場所を猫が選んで移動するでしょうが、家中どこへ行こうと暑くてあるいは寒くて堪らないという場合もあります。

足の裏の肉球部分でしか汗をかけない犬猫は、人間よりも更に熱中症になり易く、気づいた時には病院につれて行っても手遅れという事が多いのです。

赤ちゃんやお年寄りと同じように考えて下さい。

猫だけのお留守番には、暑い日にはエアコンをつけてあげて下さい!

窓を開け放てないマンションもあるでしょうから当然室温は上がりますし、一戸建てでも2階は凄く暑くなる場合もあlます。我が家がまさにそれです。外気温が30度にもなる日は、2階の室温は軽く40度を超えます。やむなく夏場はエアコンを24時間つけっ放しにして室温を管理しています。



猫はもともと暑い地方の生き物だし、網戸にして風を通しているから大丈夫・・・と思っていませんか?

網戸は虫除けであって、猫の脱走防止にはなりません。本気で体当たりすればレールから外れて、猫と網戸が一緒にぶっ飛んだという家もあります。また爪研ぎされた網戸(好きですよね、網戸での爪研ぎ)はもろくなっているので、頭で突き破る事も簡単でしょう。


そこで脱走防止策に話が戻ります。電気代のバカにならないエアコンは使いたくない、窓に特別な脱走防止する金もかけたくない・・・では、あなたの猫は可哀想かも知れません。



寒さも意外とストレスとなり、老猫や仔猫の身体には堪えます。

我が家では乾き過ぎないようにと、冬はエアコンは止めて、オイルヒーターと水フィルタの空気清浄機兼加湿器にしました。

過保護と言われようと、いざ具合が悪くなってから騒いでも遅いのです。乾燥する季節に、猫たちが目をやられる事が多いのも、皆さんよくご存知ですよね。加湿してやると、随分と違って来ます。適切な湿度といしうのがどれだけ大事か、思い知る例です。



夏場の湿度の高い季節にも、年寄り猫は具合が悪くなる事が多いですし、高温多湿でカビやダニ、雑菌の繁殖も盛んになるでしょう。




そういう訳で、季節に合わせた湿度管理も大切な課題かと思います。

冬には加湿し、夏には除湿する・・・全く忙しい事です。しかし温度と湿度をコントロールしていると、ダニやカビの発生がかなり抑えられ、猫だけではなく人間にとっても快適なのです。


危険なものを猫の暮らす環境から排除する


人間の赤ちゃんを育てた事のあるお母さんだったら既に実践済みだと思いますが、赤ちゃんと同様、猫には口で言ってもわかりませんので、口に入れたら危険なもの、そして触れたら怪我をするようなものを置かない事も大事です。




1.ゴミ箱や灰皿は蓋付きを・・・そして異物食いも多い事に厳重注意!

猫にとってはイタズラもお仕事のうち。思いもよらぬ事をしでかすのが猫だと思って下さい。


i) ゴミ箱や灰皿に注意
ゴミ箱をひっくり返したり、中に入ったり、ゴミを口に入れたりする事は日常茶飯事です。

ゴミ箱に何気なく捨てた、子供のおやつの包み紙が良い匂いがするので、猫は興味深々。探し出して食べてしまう事は少なくありません。

煙草の吸い殻は勿論、毒です。

今していなくても、ある時、気づいたように始める場合もあります。

飼い主にとっては危険に感じないものも、実は危険を孕んでいます。



ii) ビニールや糸、布、紙などの異物食いの猫もいます

ビニールを食べる異物食いの猫が時々います。おなかに溜まって出て来ないで、開腹手術する事も・・・。

スーパーのレジ袋を猫の手の届くところに置いておくと、あっと言う間に取っ手部分を食べてしまう猫も少なくありません。

少量であればウンチと共に排泄されますが、おなかに溜まってしまうと大変な事になります。



布やヒモ、リボンや糸くずを食べて、やはり胃に溜まって重篤な状態に陥った犬猫もいます。これも開腹手術で一命を取り留めた例もたくさんあります。

糸の端が舌の根元に引っ掛かり、それでもどんどん胃から腸へと長い糸やヒモの繊維が送り続けられ、舌は壊死し、物が食べられなくなって衰弱してから飼い主が気付いた・・・などという例もあります。

壊死した下は切り取ったそうです。可哀相に、その後はどうやって食餌していたのでしょうか。



糸くずは、タオルからも出てきます。掛けてあるタオルやタオルケットのループに爪を引っ掛けて糸を引き出し、それを食べて胃に溜めてしまった猫もいて、開腹手術をして大変な思いをしたという報告を戴いています。

包帯やマスクを食べてしまった犬が、胃に溜まって水分すら摂れなくなり、お腹を切って一命を取り留めたケースもあります。


犬や猫が口にしてはいけないものを出しっ放しにしておく事は、飼い主の不注意であり、愛情の欠如に繋がるのです。思いがけない危険物があるのだという事に早く気づいて下さい。



iii) 刃物や長い菜箸なども危険物です

くわえて飛び降り、喉に突き刺さって死んだ猫のケースを聞いています。

猫は好奇心旺盛で、何でも運ぶ個がいますから、まさかこんなものが危険だとは思わなかったというようなものでも、充分に凶器となり得ます。

人間の赤ちゃんがハイハイしているような家のつもりで、危険の可能性を先取りし、排除しましょう。




こうしたものが、猫に簡単に手が届く状態にあるのは危険である事は言うまでもありませんが、意外とゴミ箱のゴミが剥き出しになっているご家庭が多いのも事実です。

灰皿は蓋つきの缶にするとか、危険の無いよう考えて下さいね。

ゴミ箱は、可能であればロック付きのもの、開けられない蓋付きのものを置くようにして下さい。





2.中毒を起こす食べ物や植物を出しっ放しにしておかない

玉葱や長葱、ニンニク等が、犬や猫にとって大変危険な食べ物である事はご存知でしょうか。

死に至る事もありますので、決して与えないばかりか、簡単に手の届く場所に置かないようにしましょう。

玉葱そのものを食べないまでも、玉葱と共に煮込んだカレーやハンバーグ、牛丼、玉葱の入ったスープの汁部分だけでも中毒を起こすので、人間の食べ物を与えないよう、盗み食いされないよう注意して下さい。

牛丼やハンバーグを食べてしまって重篤な状態に陥った猫の症例を動物病院で見かけて知っていますが、飼い主の無知・不注意としか言いようがありません。



中毒を起こさないまでも、塩分やマグネシウムなどのミネラル分を多く含む食べ物を与える事が猫の身体にとって良くない事は良くご存知かと思います。

おやつに「煮干し」や「カツオブシ」、塩分の含まれる「ジャーキー」などを与えていると、結石が出来る可能性がとても高いので、どうかご注意ください。



原則として人間の食べ物は与えないようにする事が、猫の健康管理には大切な事です。





観葉植物や植木にも、猫にとっては毒性があるものもありますので、ご興味があれば調べてみて下さい。うちは一切、鉢植えや生きた植物を猫のする室内に置かないようにしています。



また別の意味でも、土を室内に持ち込まない事は大事かも知れません。

土の中には、カビの菌も、有害な細菌も含まれています。それを換気の悪い室内に持ち込む事で、細菌感染やカビを増やす結果になっては嫌だからです。





3.おやつを与える事は、別の意味でも危険です

そして次元の違う「危険」ではありますが、ペット用のおやつを与える事で、ちゃんとした総合栄養食のフードを食べなくなってしまう事もよくあります。

嗜好性は高くても栄養に偏りがあったり、あたまり与えない方が良い成分の含まれるおやつも市販されていますので、おやつは以外に「危険」だという事も知っておいて下さいね。





4.人間食べ物は与えない

塩分や糖分の含まれるもの、尿に石を作る原因とる成分に注意して下さい。

カルシウムの多い小松菜など続けて食べさせていたら、ストルバイト結石を起こす原因となりかねません。


近年、色々な考え方で色々な物をペットに与えているようですが、動物医学と栄養学のプロでも無い限り、流行りの食餌方に飛びつかない方が良いと私は考えます。





5.生肉は与えない

生肉、特に鶏肉にはカンビロバクターという細菌がいて、感染すると除菌がとても大変です。加熱が不十分な鶏肉を絶対に与えてはいけません。

生肉の方が良いという考えに、リスクも考えずに簡単に乗ってはいけません。

カンピロのせいで下痢をしたり、血便が出ていてもまだ生肉を与え続けている飼い主さんもいますが、猫は気の毒です。





6.キッチンは危険が一杯

包丁やフォークをイタズラして怪我をしたり、菜箸をくわえたまま調理台から飛び降り、喉に刺さって死んだ猫のケースも聞いています。

ガスコンロが熱くなったまま、剥き出しになっていると、ガス台に飛び乗って火傷をする猫もいます。電磁調理器でしたらその危険は無いでしょうが、我が家ではコンロが熱いうちは、水を張った鍋を置いて猫が飛び乗れないようにしています。

生ゴミのコーナーを置いていると、イタズラや食べてはいけない物(玉葱など)を口にする危険があります。三角コーナーは不衛生になりがちですし、置かないようにした方が賢明かも知れません。




7.電気製品のコードを噛むのは猫の大好きなイタズラ

コードを噛まれて使い物にならなくなったという例は、山ほど聞いています。そしてコードを噛まれては、ショートして発火し、火事になる事もあり得ます。

また電気製品の電子基板部分にオシッコをして発火するケースもあるそうです。

2013年7月24日の読売新聞の記事をご覧下さい。クリックすると拡大します。



コード類を猫が噛むのを防ぐ為のスプレーや、コードに巻いて噛み切られるのを防御する用品も売られていますので、ご利用になると良いかも知れません。





8.落とされたり壊されては困るような飾り物は置かない

猫には物の価値など解かりません。遊びに夢中になって、つい落としたり壊したりしてしまう事は日常茶飯事ですから、棚の上に壊れ易い物を飾って置かない事をお薦めします。

カーテンレールの上やエアコンの上にも乗れるのが猫ですから、部屋のどんな高いところに置こうと、猫が落としたら割れる・壊れる物は置いておけません。





9.仏壇の内部に入り込むのも猫は好き

位牌を落としても怒こらないであげて下さい。扉を開けっ放しにしていた飼い主が悪いのです。





10.まだ熱いガスコンロに猫は飛び乗ります

猫が火傷をしては大変ですから、コンロが熱いうちは、水を張った鍋を置くなどの対策をして下さい。





11.浴室も危険です

水を張ったままの浴槽に落ちて、這い上がれずに溺死した猫は結構いるようです。

でもひんやりした床だったりすると、浴室に入りたがるものです。

残った水滴を舐めるのも猫は好きですが、それは汚いです。浴室には入れないようにするのが賢明かと思います。





12.ドアを開ける猫もいる

ドアノブの形状によっては、飛びついて簡単にドアを開けてしまいます。

引き戸を開ける猫もいます。

ロックして居なければ、重たいサッシの窓も開けられます。窓の外へ行って、そのまま脱走にも繋がるので厳重注意です。

※以上、とりあえずまとめましたが、他にも付け加えるべき事柄があるかも知れませんので、随時更新する予定です。

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