アイン

たたずむ

Apr. 2,2003
昨夜は暖かかったので、ルスもリマもちょっと布団に入ると直ぐに出て行ってしまった。カワムラだけは、相変わらず私の顔に寄りかかってグウグウ寝ていた。私はちょっと膀胱炎気味で、夜中にトイレに起きた。戻って来ると、また同じポーズのまま堂々と布団の真ん中に居る。可愛いなあ・・・ちょっと口が臭いけど。

予報通り、冷たい雨の一日だった。足も腰も冷えるので、ずっと電気ひざ掛けが手放せなかった。冬に逆戻りしたようだ。しかし桜は満開。通勤の道中も、あちこちで桜が見られた。花が咲いていないと桜の木だったとも判らなかったけれど、この数日だけは心楽しい思いをさせて貰えるのが有り難い。どうか週末まで散らないで欲しい。

ロボットチームに新しい駐在員が来て、シミュレーションチームへもきちんとご挨拶があった。私の座席の一角にご挨拶に来た時、こちらサイドは誰一人名乗らなかった。私が率先して名乗ろうとも思ったが、一応これまでのやり方では紹介にも順位がある。誰も自己紹介しないので、私までつい名乗り損ねた。しかしいかにも失礼な事だと思ったので、後で一服していた時にその時居合わせた研究員の一人(と言っても、そのとき居合わせた研究員は二人しかいなかったのだが)にその事を言ってみた。「常勤でここに来る事になった研究員の人たちなのだし、あちらがきちんとご挨拶に来て下さったのだから・・・」と言うと「いや、研究員じゃないですよ。」と言う。「理●学研究所から出向して来る人だもの、研究員ですよ。」と私。すると「事務員の人かと思ったから・・・。」と言ったので、この時初めてムッとした。なんだ、差別しているんだ・・・と。そして一体何を聞いていたのだろう?ご挨拶の最後に「(ここのラボで)飛行船も飛ばしますから・・・」と言っていたじゃないか。

もし事務員だったら、自己紹介も返さなくて良いのだろうか?別機関であり研究内容で関わりは一切ないのだから、研究員であれば自己紹介するというのも変だ。となると、事務方は見下しているという事なのか。もしそうでないとしても、そう解釈されても仕方ないような不用意で配慮に欠けた発言だろう。研究員はそんなに立場が偉いのか?事務方を何だと主っているのだ?あとで美人のタケウチさんにその事を言ったら、ずっと前からそういう人だと解っていましたから・・・と美しい笑顔でしっかり怒っていた。

カクモト先生などは、私ごとき下っ端にも笑顔できちんと挨拶してくれ、どんな小さな事でも感謝もしてくれるというのに。やはり「実るほど、頭を垂れる稲穂かな」という事なのかな。しかし、わざわざ苦言を口にしなくても良かったのに、どうして親切にも言ってしまったのだろう?社会に出たばかりの年齢でもない大人が、今更変わるはずもないのに・・・。自分が気づいていないだけで、悪気もないまま「無神経な人」とか「いつも周囲に気を使っているようで、実は傲慢な人」という烙印を押されてしまうという損失を、本当は気づいて欲しいけれどね。この際、本人の為とまで綺麗事は言わない。でもどうせ気を使うなら、人の心に気遣って欲しい。女性たちを時折知らずに傷つけている事など知ったら、当人はショックだろうに・・・。

ここまで言われたら、冗談で言っているのに・・・と心外に思うかも知れない。そういうつもりで言ったんじゃないのに・・・と。でも、そういうエクスキューズは、コミュニケーションに於いて一番まずい。何度もこれまでに主張して来たが、言葉とは相手にどう受け取られてナンボ・・・という性質のものだ。自分がどういうつもりで発したかなど、どうでも良いのだ。あくまでも人に対して発せられたものであるならば、相手に通じる表現をするよう努力すべきだ。そして間違いを犯したら、素直に認めて謝る勇気。それを誤魔化していると、更に不適切な言葉を色々と重ね、ますますヒンシュクを買う事になるのだ。

チームワークが肝心な時に、構成員の心がバラバラに見えてしまうのも辛い。みんながちょっとずつ子供っぽいのだ。その点、スエトミさんのが副チームリーダーを務める所長のチームはまとまって見える。大人の研究者たちという感じがする。それで普通なのだと思うのだが・・・。

晩ご飯用にほうれん草をバター炒めにし、半熟の目玉焼きを添えた。こうちゃんとお喋りしながら食べていて、半熟卵をシャツの胸に落としてしまった。テーブルの上にいて傍で見ていたジャムとマルコが「あ〜あ!」という感じで同時に注目した。うるさいなあ・・・ママだって粗相するのよ。シャツを脱いだら、殆ど裸。寒いので、みょーこに貰った茶色のフリースのベスト(我が家では、これを「マタギのちゃんちゃんこ」と呼んでいる)を羽織った。裸にマタギのちゃんちゃんこ・・・これではまるで山賊だ。

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