《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記 2000年2月 >>前月へ >>次月へ
2000年2月1日
ゴマ

アインとすっかり仲良し

Feb. 1, 2000

今夜も帰宅すると、ベッドの真ん中にオシッコしてあった。

実はゴマが、先日来おかしな素振りを見せていたのだ。お尻をついて足を広げ、前足だけでいざってはホッとするような表情を見せるので、これは怪しいと思っていた。前回と同じ場所。ミュウが毎晩した時も、毎日同じ場所だった。

昨日、ゴマのアゴの下の黒いブツブツ(アクネの初期)を濡らした脱脂綿でふやかしながら取ったのだ。ゴマは嫌がって「ニャーン、ニャーン」と細い声で鳴いて逃げようとするが、無理矢理拭き続けた。

その甲斐あってアゴは随分綺麗になったが、ストレスになったのではないだろうか。また毎日オシッコの心配をしなければならないのか。



だけどマーキングが怖くて生き物が飼えるか。今夜も、更新作業と平行して大洗濯だ。こっちも神経が太くならなけりゃやっていけないし、猫達だってそうあって欲しい。共に成長するしかないのだ。

あんなに怖がっていたアインだって、今ではゴマと仲良しになった。何事も心を込めて接していけば、いつかは絶対に通じる(はず)。人間を相手にするよりも、猫や犬の方が誠意は通じるような気がする。

自分の家なんだから、遠慮せずにオシッコでも何でもやりなさい、ゴマちゃん。ママは怒らないからね。

2000年2月2日
ミュウ

重すぎるよ

Feb. 2, 2000

今夜はセーフ。オシッコもゲロッパもなし。疲れているので助かった。



先日ゴマが来てから初めて、久々で水フィルターの掃除機を使った。案の定ゴマは音にびっくりして押入の一番奥に隠れてしまったが、掃除した後の爽快感が違う事を再認識する。部屋の空気が、雨上がりのように澄んでいるのだ。

カーペットもさっぱりした。やっぱり良い買い物だったね、と夫と満足を新たにした。高いけどね。



両手首の腱鞘炎が少し悪化している。車の運転中、私はスピードを出すのでシフトチェンジをマメにするのだが(オートマチック車だが)、その時が痛い。

会社で加湿器代わりに水を霧吹きで撒いているのだが、その動作でも痛む。ミュウを抱いて移動させようとすると、これが又痛む。何たって重いし。

気休めに湿布などしてみるが、湿布をくれる先生が「腱鞘炎は治りませんよ」と言う。先生も、パソコンのやり過ぎで腱鞘炎なのだ。

以前は中国鍼もお灸も低周波治療も試した。半年も通って。でも治らない。使っている限りは。

2000年2月3日
ジーコ

押入で安眠

Feb. 3, 2000

真紀子さんのお父さんはまだ50代なのだが、20代の子供達からは「昔の人」と呼ばれてオヤジギャグを飛ばしているらしい。

私も大部オヤジ化していると思う。

相棒は私のギャグを寒がったり、「疲れているのに余計疲れた」とか「ひどい目に遭わされた」と非難する。私のギャグのセンスが判らないのだ。

例えばスパゲッティを食べた後、ゲップが出て(失礼!)「スパゲップ」という具合。冴えていると思うがなあ・・・。



ジーコはプロポリスを飲ませて以来、押入に入ってしまう事が多くなった。よほど嫌いらしい。アインは上手に飲むのに。

2000年2月4日
アイン

手が虎

Feb. 4, 2000

ベンガル虎の事件が話題になっている。

非道な扱いをした挙げ句、その生命を絶つ権利が人間にあるのか?

きちんと去勢されて、危険が少ないように爪も抜かれていた3歳の虎は、体長より小さな檻に入れられていた虎。彼の一生は何だったのだろう?



今朝も通勤途上で、轢かれて死んでいる猫を見た。第1京浜の交通量の多い、しかも皆がスピードを出している道だったので、車を停めて処理してやる事も叶わず、ただ涙が出た。

知らない猫ではあるが、その無垢で無邪気な心を思うと不憫でならない。こういう時いつも「神様!!」と呟いてしまう。どうかお傍に召してやって下さい。もう危険な車も飢えも寒さもない天国で、幸せに暮らせますように。

人間だけがのうのうとしていられるこの世界は、もはやソドムとゴモラだ。

嫌な世の中だからこそ、僅かな善意や優しさに出会った時の感動は大きい。それがあるから、私だって生きていられるのだ。大げさですが。

2000年2月5日
ゴマ

何が不満?

Feb. 5, 2000

駐車場に可愛い新顔の野良猫が来るようになった。塀の上から、顔だけ見せて待っている。私の姿が見えなくなるとすぐにエサを食べている。

もう1匹、ブスアカの小型版といった風情の野良も来ている。お行儀よく順番待ちをして食べている。



ゴマは、今夜遂に私の目の前でベッドの上でオシッコした。また洗濯。

それは兎も角、何故そうしたくなるのだろう?みんな仲良しだし、ゴマが一番大きな顔をしている。リラックスもして、ベッドの一番良い場所を独占して寝ているのに、何か訴えたいのだろうか?

しかも私には得意顔でしているように見えた。是非ゴマの話を聞いてみたい。



妹が「太陽の帝国」に写真が入っていなかったから、とパンフレットを送ってくれた。何も手紙はなかったが、我々はツーカーなのだ。

もう20年以上も離れて暮らしているのに。何の打ち合わせもなしに同時に同じ本を探して読んだり(話題の新刊図書ならいざ知らず、古い本をだ)、体調も同時期に悪くなったり症状も同じだったりする。双子ではないのだが。

殆ど会っていないのに、不思議なものだ。

2000年2月6日

ジーコ

アインと寄り添う

Feb. 6, 2000

今日は猫たちがよく寝た事。珍しくジーコがアインと寄り添って眠った。ゴマも目が合うとお喋りするものの、のびのびと身体を伸ばして寝ていた。

いつも一緒にいてやれたらと思うが、全てを叶える事は出来ないのだ。



大分別府マラソンで、若手の榎木という選手が優勝した。中盤辛くて諦めかけたのが、もう一度頑張って一人一人追いつき追い越して、最後にはトップを独走した。

ゴールしてすぐにちゃんと喋れる余裕があり、自己分析も出来る頭の良いランナーだ。しかも私の好きそうなやさ男顔で、今後に期待。

2000年2月7日
ミュウ

でんぐり返って眠る

Feb. 7, 2000

舅は虚言癖があるのだが、最近のお気に入りの嘘は「スペインから帰ったばかりだ」という電話である。

手当たり次第に昔の名簿で電話をしては「1年の殆ど、スペインに行っとる」とか「渡航許可が下りないので、行きたくても行けんのだ。しかし向こうの政府が是非来てくれと言って、二人の男を迎えによこす事になっている」とか「今度言ったら帰って来ないようにしようと思う」などと言っている。

(帰って来ないなら、それも良いのだが・・・)

ちょっと寒ければ一歩も外へ出ないような人が、スペインにはしょっちゅう行っているらしい。どういう心理なのか、虚しくはないのか。寂しい可哀想な人だと思わないでもないが。

あるいは凝った演出の好きな、おもしろい爺さんなのか。怒鳴ったり姑に暴力をふるったりしなければ、嘘八百くらい大目に見られるのだが。

傍目から見れば恵まれた人生を送って来た人が、何故こんな風なのだろう。歳をとると、単に自制心が利かなくなるという事なのだろうか?



ゴマは、自分専用のトイレを使わず、今までミュウ達が使っていたトイレをあちこち使っている。ここ2〜3日はベッドでのオシッコはしていない。

昨日は大好きなパパにも抱っこされていたし、爪も切らせたし、機嫌良くリラックスしている。

ミュウが少し甘えたがって大変。ミュウを長時間抱っこしたりしたら、筋肉痛になるのだ。


2000年2月8日
ジーコ

自分で着たの

Feb. 8, 2000

昼間はまだ暖かかったのに、夜帰る頃は凄く風が冷たかった。あまつさえ雪まで降って来て、もう悲しいったらありゃしない。どうか明日までに晴れますように。

会社の早出用の鍵を持ち帰っているから、行かない訳にはいかないのだ。雪が積もったりしたら、2時間かけて徒歩とバスと電車とバスで行くのだ。



寒いせいではないのだろうが、ジーコは毛布や脱ぎ捨ててあるパジャマの下に潜り込むのが好きだ。きっと安心出来るのだろう。

今朝は、もぞもぞとパジャマのベストに潜って言ったと思ったら、次に見た時にはちゃんと着込んでいた。笑ってしまう。でも当人は真面目なのだ。



ベンガル虎の事件の後は、土佐犬の事件だ。あの犬はどうなったのだろう。

例外があるのは承知で言うが、老人が大型犬を飼うのは無理だと常々思っている。散歩などのちゃんとしたケアは、体力と相当の覚悟がなくては出来ない。勿論愛情も。

ただでさえ一日中鎖につながれている可哀想な犬たち・・・。私も犬が飼いたいのだが、仕事をしている間は不可能だと諦めている。いざ飼う時には、大型犬であろうと家の中で飼うぞ。

2000年2月9日
ゴマ

結構いい子

Feb. 9, 2000

今朝はいつものエサ場に、野良白黒と少し離れた処に黒面(クロヅラ)三毛が来ていた。

黒面に「お前はゴマのお母さんかい?」と尋ねてみたけれど、何にも言わなかった。デジカメを持って出掛ければ良かったと後悔した。明日は出て来てくれるかな?



ゴマに新しい爪研ぎを買って帰った。爪研ぎ器で爪を研いでくれるのは、ゴマだけなのだ。教えたわけでもないのに、ゴマは良い子だ。

ミュウは籐のハウスで力いっぱい爪を研ぎ、ハウスはボロボロ。ジーコはキッチンセットや食器棚の木製の扉でカリカリやって扉は傷だらけ。アインは事もあろうに私のパジャマ姿の背中で爪を研ぐのだ。

ミュウの場合は「どうだ、これだぞ!!」ってな雰囲気で、ジーコの場合は「早くササミ欲しいよ。今”チン”に入ってるのはササミでしょ?ちょうだい、ちょうだい」という感じで、アインの場合は欠伸しながら「ふぁ〜っ!!良く寝た、良く寝た。いっちょ気合い入れてから、ぼちぼちママに抱っこでもされてやるかな」とでも言っているようなやり方の違いはあるが、このバカタレどもっ!



新しいスチーム式掃除機というのを買おうかと迷っている。

お前には、自慢の水フィルターの掃除機があるじゃないかって?使用目的が違うのです。いっそ掃除代行業でも始めようかしら?しかし好きなのは道具であって、掃除そのものではないのだ(いばるなよ)

ああ、お金が一杯あればなあ・・・。

2000年2月10日
アイン

ペシャンコですやすや

Feb. 10, 2000

書きたくはないのだが、つい最近またも鶴見の駐車場の物陰(いつものエサ場)に大きなウンコがあった。勿論猫のものではない。これで4度目だ。

今夜はそこに至る路地で、デカい図体の男が立ち小便をしていた。しかも長々と。

待ち合わせていた夫の証言では、エサ場(行き止まりの小さな空き地)へも入っていったが、夫がずっと立ち去らないので路地へ戻ったと言うのだ。

「この野郎か、クソ男は!」と思ったが、私と夫を会わせた位の縦横にデカい男なので、怖いので言わなかった。(夫は53キロかないのだ。身長178aで。「白いミイラ」と呼んで下さい)いくら本人が強いつもりでも、あんなバイソンのようなヤツにはひとたまりもないだろう。

だから私はボディガードを連れて歩きたいのだ。理想を言うなら、蝶野正洋とマサ斉藤がいいな。顔も怖くて喧嘩も強いというのが。

私が正義感に燃えて馬鹿を叱っていると「姐さん、どうかしたんですかい?」と二人が車を降りてくる。いいねえ。夢だわね。



今夜はアップするのが遅くなっている。まだ他にも用事がある。猫たちも夫も、とっくにぐうぐう寝ている。私も寝たいよ。

2000年2月11日
アイン

伸びきって眠る

Feb. 11, 2000

まったく律儀な事だが、休日恒例の偏頭痛だ。少しでも動くと、心臓の鼓動に合わせて頭全体が脈打つ。今日も鎮痛剤を飲んでしまった。



私が参加しているメーリングリストでは、HTML形式のメールをめぐって紛糾している。冷静な意見も出ているのだが、文章の一部を引用しては言葉尻を捉えて理論をねじ曲げている人もいて、これはキリのない不毛な論争だと判断した。

以前にも同様の辞退が何度かあり、結局声の大きい人だけが発言の場に残る。甚だ精神衛生が宜しくないので、退会を考えている。



私は中学生の時にカトリックの洗礼を受けた。親は信者ではない。自分で思うところあって入信したのだ。

しかし教会の人間関係が煩わしくなって、やがて通わなくなってしまった。熱心な信者の一部が、善を行っているという大義名分のもとで、熱心でない信者を非難する。

信仰は個人の問題である。誰もが布教活動を目指して入信する訳ではないのだ。

人が集まるところでは、どうしていつもこうなってしまうのだろう。自分の罪の許しを乞い、他人を許す「愛」を教えられる教会ですらそうなのだから。



猫たちは、いつもと同じのんびりした様子で眠っている。私は昨夜からパソコンにかじりついている。時間が勿体なくて、顔も洗っていない。猫たちは、相変わらず寝てばかり。

2000年2月12日
ジーコ

純情

Feb. 12, 2000

今週は、色々と考える事の多い日々が続いた。自分がどういう人間であるか思い知らされたし、ではどうすべきかも考えた。

結局、自分らしいやり方を見つけないと苦しいだけなのだ。

「苦労はしても楽しい」という事がある。仕事もそうだ。



今朝はエサ場のゴミを拾い、マンションのゴミ捨て場に置いた。事もあろうに人間の糞尿臭い路地裏でエサをやるのは、猫達に可哀想でならない。それにしても、アスファルトの上でウンコする人間は誰だ?



さっきゴマがジーコを舐めてやっていた。驚いた。いつも近づいて行ってはポカポカッとやるのに。

腹這いで寝ていたジーコはびっくりして、起きあがって夫と私の顔を交互に見ていた。「いいのかな?」と言っているようだった。そして恐る恐るゴマのお尻に鼻先をくっつけたが(ジーコは、尻を舐めるのが好きなのだ)、ゴマはプイッと行ってしまった。

悪女ゴマに翻弄されて、うぶなジーコはまた少し心に痛手を負ったかも知れない。

ジーコはパソコンを続ける私の傍らで眠ってしまったが、私がちょっと左手を床についた途端(註:この当時、私は床に正座してパソコンをやっていた)、眠りながら前肢を伸ばして触れて来た。

ギュッと握るのだ。可愛いやつ。

2000年2月13日
ミュウ

ガス台の上で思索

Feb. 13, 2000

人間の言葉を理解する類人猿ボノボの「カンジ」のドキュメンタリーをNHKで観た。

何年も前にも、同じようなドキュメンタリー番組として観たのだが、今回は妹の「パンバニーシャ」も言葉を理解するようになり、コンピュータ・ゲームさえこなしていた。

以前のカンジ君で感動したのは、言葉を理解してキイボードで言葉を発して意志を伝えるという事だけでなく、保護者のスー・サベージ・ランボー博士に叱られている妹をかばってスー博士を必死でなだめていた姿だった。



うちの猫ではそこまでは及びもつかないものの、ミュウは暴れているアインをじーっと見ていて、限度を過ぎたと思うとのっそり起きあがって、ポカリと頭を叩きに行く。

つられて暴れたり、追いかけっこになったりはせず、「ポカリ」もアインの頭の上に前足を置いたままで睨んでいる。何だか人間みたいだと感じる。



ボノボに言葉を教えるコツは、無理に教えずボノボの前で言葉を話すだけで充分だと言う。彼らが興味を持つよう、楽しめる環境を作る事だと。

人間の教育も、その通りなのだろうなと思う。

2000年2月14日
ゴマ

ベロ出し熟睡

Feb. 14, 2000

昨夜はゴマとアインが夜中に追いかけっこをして、ゴマ助に顔の上を走られた夫は耳を引っ掻かれたようだ。大好きなパパなのにね。

そのゴマは、大部ふっくらと太ってきた。後ろ姿がモリモリしている。あんなに華奢だったのに。最近は、ドテッと横になり、ベロを出して寝ている事が多い。なんか可笑しい、ゴマって。



今朝は野良が待っていた。若い猫だが、少しは私を覚えたのだろうか。アカやゴマのように馴れてくれる事はないのだろうか。それはそれで辛くなるものではあるが・・・。



本当に色んな男の人がいるものだと、最近だけでも感じる。若くても封建的な考えに凝り固まっている人もいるし、若くても(こう言う事自体が偏見だが)寛容さを持ち、はっとさせられる人もいる。

女はだから感情的で駄目だ・・・と言われないで済むよう、私も自分を克己して頑張ろう。アインもゴマもだよ。

2000年2月15日
ジーコ

いいこ

Feb. 15, 2000

夫は職場で全く隙を見せない人である。かつて私の上司だった時もそうだった。

仕事の能力が高いのは勿論だが、士気を高める事以外は言わず、理想を教え、それを自分で完璧に演じて見せ、人の噂話はせず、悪口は勿論言わない。

決して愚痴や弱音を吐かない。暑いとか寒いとか、疲れたとか腹減ったとか全く言わない。ともすれば、食事やお茶を飲む姿さえ人に見せない。

いつも余裕ある笑顔で時には厳しく、言い訳せず、毅然としていて優しく、絵に描いたような立派な管理職である。

これはノロケではない。ここまで自分を厳しく律し切っている事が、却って非人間的で疎まれる事があるという話である。

それはダンディズムを貫く夫にとっては、心外な事でもあるだろうし、人にどう思われようと自分の美学を捨てる気はないと思うのだが、大変に損な人だと思う。

周囲の同僚や部下には、今も以前も夫の心の中など察する事が出来るほどの達人はいない。常に完全に孤立している。

更には負い目の多い人間からは嫉妬され、中傷され、言いがかりまでつけられる。「冷たい」と。



私の家事労働を手伝ってくれ、猫の世話も積極的に買って出てくれ、常に私をいたわってくれる夫の事を悪く言うのはバチがあたるが、あまりに完璧過ぎると自分も周囲も疲れるのではないか。

私はもう家族として夫の本音も弱点も知っているが、仕事場だけでのつき合いの人間には夫は理解出来ないサイボーグなのだ。

私もかつては、冗談にこう言いふらしていた。「川口部長はご飯食べているのを見た事ないけど、この間ガソリン飲んでいたよ。やっぱり人間じゃなかったんだね」と。



年下の人間はまだいい。しかし、夫より年上の部下や同僚も多いのだ。夫の傍にいると、自己嫌悪になりどんどん嫌な人格になっていく人間もいる。それは弱い駄目なヤツなのだけれど、そういうヤツとも仕事をしなければならないし、そういうヤツにもうまいこと仕事をさせなければならない以上、少しはボケをかます位の余裕も欲しいと思う妻であった。

(偉そうに言うなって。腹減ったの疲れたの、どこが痛いのあいつが嫌いだの言う、しかも一年中ボケてる女が)



今日は猫不在の「猫雑記」でしたが、自己主張をあまりしない可愛いジーコでも見てやって下さい。


2000年2月16日
アイン

可愛い寝姿

Feb. 16, 2000

明らかにストレスが溜まってきている。

スチーム式掃除機を買ったばかりなのに、今度は「トロ鰯」の缶詰と「ふっくらタラコ昆布」を買ってしまった。そりゃ大した金額ではないが、連日のように会社に変な荷物が届くので流石の私も恥かしい。

プロポリスを気化・拡散させるという装置が欲しい。バターを手作りする道具も欲しい。そう言えば、夫は何か欲しい物はないのだろうか?



仕事場が殺伐としているので、ヨーコちゃんと共に実名で言いにくい社員には全て仇名をつけた。

ピエールがいる。キャサリンやジョニーがいる。恥かしくなるような名前にするのが味噌である。

パソコンや周辺機器にも全部名前がついている。本体はトム、MOはディック、スキャナーはハリー、白黒レーザープリンタはゴンザレス、カラープリンタはスーザン。加湿器は・・・そうだ、ブブカにしよう。



少し早く帰宅したら、歓迎してくれたのはゴマだけだった。あとは定位置で寝たまま。どこの猫もそうらしいが、つれないもんだ。ゴマは偉いね。それとも不安なのかな?

2000年2月17日
私を待っている野良

Feb. 17, 2000

いつもの野良が、駐車場脇の塀の上で顔だけ出してエサを待っていた。いつから待っているのだろう。かなり警戒している。まだ若いメスだ。

これから恋の季節がやって来る。どこかで仔猫を産んでしまうのだろうと思うと、避妊してやりたいと思う。ゴマのように最初からニャアニャアと人の足元にまとわりついて来るような子ではないので、どうやって捕まえたら良いのだろう。(註:この当時は、まだ捕獲器の存在を知りませんでした)



ゴマは、すっかりなついたアカにある日突然連れられて姿を現した。よくよく見ないと汚い仔猫に思えた。独特の模様だから。

エサを食べているゴマにヤブ蚊が一杯たかるので、食べている間中蚊を追っ払ってやったっけ。私は惨々に刺されたけど。

今ではコロコロと太って猿のようだ。という事は、やっぱりキジ子(モンちゃん)はゴマ似なのだ。美人なんだけどね。



昨日は余りの目の痛さと寝不足からの疲れで、夕方には仕事続行不能となったが、今日は至極元気。人の仕事まで手伝ってやった。気晴らしになるのだ。



今夜は「荒野の七人」をやっているが、見ている余裕なし。

2000年2月18日
アイン

母親に見えない

Feb. 18, 2000

相棒の洋子ちゃんも私も、声の大きい人が苦手だ。

しかし、世の中には、無駄にデカイ声の人がいるものだ。私達は根を詰める仕事なので、近くでガアガア騒がれては集中しようとする為に余計に疲れる。是非サイレンサーをつけて貰いたい人がいる。歩く公害。街宣車のようだ。



昨夜置いた野良のエサの食べ残しを、今朝はカラスが食べていた。いつもの野良猫の姿は見えなかった。ブスアカもいない。みんなどこにいるのだろう?姿は見せずとも、おなか一杯食べてくれたらそれでいい。朝と晩、たっぷりと置いて去る。



食事を作らないアルコール依存症の母親を、兄弟で暴行して殺害したというニュースを聞いた。死亡した事は気の毒だが、ご飯を作るのは生活の基本だよ、お母さん。

私だっていい加減疲れて面倒臭くても、ご飯だけは作るよ。

アルコール依存症になっても不思議ないような過去もあったけど、お酒では何も解決しない。失望の日々の中で明日の希望を探す為にも、働く事が一番じゃないのかな。

労働は尊い。労働から得られる喜びは大きい。そう思えばこそ、怠け者で弱い私だって一生懸命働いているのだ。

育ち盛りの子供を持つ母親の仕事は、ご飯を作る事と言っても差し支えないんじゃないか?自分勝手なアインだって、ジーコが赤ん坊の時は「ハアハア」と辛そうに舌を出して荒い息をしながら、懸命におっぱいをあげていた。

今じゃ追っかけ回していじめるけど。

2000年2月19日
ゴマめ

Feb. 19, 2000

今日はいつも朝早く来ている課長がお休みだったので、久々に会社に入れずに延々50分もエレベーターホールで待った。

エレベーターが上がって来ると期待が膨らむが、鍵を持っていない人ばかり早く来る。今日に限って持っていないという人までいる。全く悪いことは重なる。6人目でようやく開いた。

無駄な時間を過してしまった。とっとと見切をつけて150円コーヒーでも飲みに行けば良かったのだが、今来るか今来るかと思うとその場を離れられない性分で・・・。



今年3月1日から改正される定期借家法のダイレクトメールを1400通発送するという担当部署が、今日は説明会で全員不在だった。

留守番のパートさんだけでは郵便局へ運ぶ事も難しいので、お節介な私が車を出して24時間受付ける本局(一番近いのが川崎)まで持ち込んだ。

仕事中に外に出掛ける事など皆無なので、楽しい楽しいドライブだった。川崎市内の第一京浜は、飛ばせるから好き。



帰るとゴマがベッドでオシッコしていた。くーっ・・・帰りがけに防水シートを買ってきたところだったのに。

しかしペットシートをカバーの下に敷いてあったので、洗濯物は少なくて済んだ。

何か言いたい事があるのだろう。しばらく抱っこしてやるが、私よりパパが良いらしい。ゴマめ。アインは追っ払ってもぐいぐい膝に乗って来て、今も右手の自由を奪っているというのに・・・。

2000年2月20日
ゴマ

カイカイかい?

Feb. 20, 2000

どかっと疲れが出る。昨日、重いものを持ったから、両の二の腕が筋肉痛だ。おまけに両手が腱鞘炎。休みの日くらいゆっくり朝風呂にでも入れたら良いのだが、お嫁さんはそんな真似は出来ませんね。


貴堂直氏から久しぶりに、彼のサイトでの往復書簡が届く。20年もつき合っている友人のような気がするが、去年の今頃は存在すら知らなかった。それどころか、去年の5月まではインターネットすらしていなかったのだ。

ところでメールを公開で、という事には抵抗がある人も多いらしい。私は全然平気だ。神経質で気弱なのに。



休日は、猫達も落ち着いている。良く寝ていた。

ただしゴマは、私か夫のどちらかが立ち上がると(例えばトイレに行く時など)さっと立ち上がってついて来てしまう。何か不安なのか。

そう言えば野良でつき合っていた頃は、毎日毎日ご飯を食べ終わるのを見届けたら、車で去ってしまっていたのだ。置いていかれる事が、きっと辛かったのだろう。

ごめんね、ゴマ。

2000年2月22日
今夜はアカ様
(撮影はヨウコ様)

Feb. 22, 2000

貴堂直とは、彼のサイトの猫の里親探しの掲示板にゴマの子供達を掲載して貰った事から始まった縁であり、私が手探りで作ったホームページに彼のサイトをリンクさせて貰った恩人でもある。

会った事もないくせに、彼のサイトで往復書簡を続けるうちに私の態度はすっかり大きくなって、今では「姐さん」と呼ばれている。

今、自分のサイトで関わっている人達の全てが、インターネットでの縁である。

食わず嫌いしていたインターネットだったのに、ここまで世界が広がろうとは予想出来なかった。多分、私は運も良いのだろう。

これも全て、アカが私の目の前に現れてくれたお陰だ。アカはゴマを連れて来て、ゴマはアカの子供を産み、その仔猫たちのお陰で知り合えた数多くの仲間たち。みんな、アカという不思議な賢い猫がいたお陰だと思っている。



そのアカは、時々調子づいてオシッコたれているようだ(ゴマとおんなじだ)。何かを訴えているのかも知れないが、飼い主は一日中(仕事中も)アカを思いアカの気持ちになろうとしているから、多分大丈夫だろう。

いろいろあって、それで一番自然な形に収まって行くのだ。すべからく。

2000年2月23日
アイン

まるで仔猫

Feb. 23, 2000

アインは最近、ゴマにまで舐めて貰って、すっかり赤ちゃん気分だ。

ずかずかと膝に乗ってきて、私のパソコン作業の邪魔をしに来るのは日課というかアインの仕事のようだし、とてもじゃないがジーコのような控えめな息子を持った母親とは思えない。

2000年2月24日
アイン

美味しい?

Feb. 24, 2000

今日の昼食は、1時から外に出た。初めての店だったのだが、料理は兎も角、12chの洋画で「ヒドゥン」をやっていた。何度も観たくせに、家にビデオもあるくせに、夢中で観てしまった。

上手い脚本だ。無駄がなく、全てにちゃんと伏線が張ってある。最後まで観たかったが、1時間の昼休みでは無理だ。渋々と会社に戻り、また仕事に埋まる。

地図を描き、間取りを描き、今日も仕事をたっぷりやり残して退社。

ホントにもう、許容量を越えているのだ。極限まで疲れてハイになり、くだらない事で相棒とゲラゲラ笑う。最後は泣く程に。笑うと少し、疲れが癒される。これは本当。



先日、初めてHPのデータをひとつ削除した。余所の家のペット自慢だ。こんな事はしたくなかった。猫に罪はないのだから。しかしあれを載せた事も災いして、飼い主にしつこくセクハラまがいの言動を繰り返され、もう限界と判断した。

跡形もなく消し去る事にして、以後一切相手を無視する事にする。本人に自覚がなかろうが、「そんなつもりじゃなかった」と言われようが、言葉や行動にはもっと責任を持てと言いたい。大人の男なんだから。

「最近冷たいんだよな。俺の事好きなくせに」とまで陰で言われたら、たとえジョークでも私は頭にくるのだ。馬鹿オヤジ。年頃の娘に軽蔑されるよ。

この事は書こうかどうか迷ったのだが、セクハラは糾弾すべきと考えた。泣き寝入りしている女性が多いのを良い事に、調子づくのもいい加減にしなさい。品性は顔に出るんだよ。鏡を見なさい。

悩むのは野良猫たちの事だけでたくさん。



ゴマもここ2日は落ち着いている。朝に晩に、夫も私もなるべく抱っこしてやるようにしている。忙しくて家にいる時間が少なくて、みんなご免ね。あんた達に美味しいご飯を買えるように、ママは一生懸命働くからね。

2000年2月25日
ミュウ

優しいおデブ

Feb. 25, 2000

どう頑張っても仕事が片づかない。明日は休むつもりなのだが、気持ちがスッキリしない。辛いのだけど、もう少し仕事をしたい。因果な性分だ。



昨夜はやっと寝ようとしてベッドに入ったら、オシッコ臭い事に気付いた。ゴマはやってくれていた。ペットシートの上にカバーしてあったので、被害はそれだけで済んだ。

ごめんね。ゴマ。お前がオシッコするまで、言いたい事があるのに気付かないで。

今夜は帰宅するとすぐ、コートも脱がないうちに抱っこしてやる。しばらくは他の子は後回しだ。

それでもゴマは、ご飯は他の3匹が食べ終わるまでは食べようとしない。ちゃんと待っている。いろいろ気をつかっているようで不憫だ。



きっとゴマは、猫よりも人間が好きなのだろう。留守がちな事に抗議しているのだ。

しかしミュウが3匹の先頭に立ってゴマを受け入れたので、今ではみんなゴマにとても優しい。一番良い場所もゴマに譲っている。

本当はアインが態度がデカイと気に入らない位に、ミュウが一番の甘ったれなのに。

ミュウの精神構造はとても複雑で、しかも人間臭い。



今もゴマは、ミュウに寄り添ってくつろいでいる。アインは私の膝の上で邪魔しているし、ジーコは独りでひっそり押入の中だ。全員いつものパターン。

2000年2月26日
ジーコ

ハンサム

Feb. 26, 2000

昨夜はフォーラムのページを作っていたら、午前3時を過ぎてしまった。慌てて寝る。

変な夢を一杯見たような気がするが、全然思い出せない。

起きるともうパソコンの電源を入れる。今日は月に一度の歯科検診の日なので、いつまでもパソコンに囓りついていないで出掛ける事にする。



熱帯魚の水槽の水替えもする。ああ、生き物が多いと色々手がかかる。しかし休日にしか出来ない事はちゃんとやっておかないと、また1週間後悔するのだ。

若い頃のように、時間はまだまだあるとは思えない。今やっておかなければ、と自分で自分を追い立ててしまう。おっとりのんびりした性格だったら、どんなにか良かっただろう。しかし実家の母も年がら年中慌ただしく動いているから、おっとりした娘が育つはずないか。



ジーコは、ベッドに誰もいないと一番良い場所を独占出来て、満足そうだ。気弱だけどわがままなジーコ。気に入らない缶詰だと、気に入った物を出して貰えるまで催促する。



外は凄く寒い。もうすぐ3月だと言うのに。実に久しぶりに切り花を買う。ピンクと白のチューリップだ。春が待ち遠しい。

2000年2月27日
アイン

こんな顔されては

Feb. 27, 2000

何でも先を先をと考えて「用意周到」というのが好きだったが、ある時からあまり先の事ばかり考えるのはよそうと思うようになってきた。

勤め先の倒産や離婚、夫の会社の社長が殺害されて会社は閉鎖・・・こんな自分の予想を越えた事態が相次ぐうち、なるようになると思うようになっていった。

今も先が見えない不安が色々あるものの、思い悩んだり今から手を打っておいたりするのは馬鹿馬鹿しいような気がしている。



久しぶりに暖かい昼間、エサやりに鶴見に行くと、既にいつもの薄茶三毛と初顔のデカイ白黒が来ていた。

身体の遙かに大きな白黒は啼きながら塀から降りて来たくせに、薄茶三毛が食べ終わるまでじーっと待っている。食べ終わって日向で悠然と毛繕いをしている三毛の後ろで、まだ遠慮していた。どういう関係なんだろう。

いつまでも居ると逃げてしまいそうだったし、まだまだ用事が一杯あるので立ち去った。また明日ね。



家ではゴマだけが出迎えてくれて、あとは寝っころがったまま「あ〜ん?」というような顔で見上げていた。

横着者め。邪魔しに来る時だけは、とってもマメなくせに。

「アイン!ただいまっ!!」と言うと、いつものコロリ。これだから可愛くて・・・。

2000年2月29日
ミュウ

ゴマとプロレス

Feb. 29, 2000

昨夜もゴマがベッドでオシッコたれていた。私達の帰りも遅かったのだ。

今夜は少し早く帰れた。いっぱい抱っこして、おもちゃで遊んでやる。今のところオシッコもせず、いい子にしてくれている。

ゴマは太って、ますますとぼけた顔になって来た。お猿さんのようだ。遠目に見ると目の周りだけ色が薄くて、メガネザルのようだ。

首も太くなり、ずんぐり坐っているのを見ると思わず笑ってしまう。たまらなく可愛い。



毎度お邪魔アインが、ようやく膝の上からどいてベッドで眠ったと思いきや、重たい重たいミュウが乗ってしまった。もはや右手は使用不可能。腱鞘炎で痛い左手を駆使している。

しかしミュウもどいてくれた。一通りみんな、思いを遂げるまではわがままな振る舞うようだ。寂しいんだね、きっと。

猫同士では仲良しだし、追いかけっこもして楽しんでいるようだけど、やっぱりパパとママがいて欲しいのだろう。ごめんね。仕事を続ける母親は、みんなこんな罪悪感に苛まれつつ頑張っているのだろうな。
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