《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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アイン

余裕の表情

Jan. 11, 2005
2005年1月11日 火曜日
朝から冬らしい青空。徹夜明けのまま、出掛ける。日差しが眩しい。やけに車が多いと思ったけれど、そうか今日は実質的には連休明けの「五十日」なのだ。

「五十日」と書いているが「ごじゅうび」と読んでいる人はいないだろうね。ちゃんと「ごとうび」と読んでね。でも、私は学生時代には読めなかったと思う。勤めてから「ごとうび」と耳にした時、「何それ?」と聞いて知ったのだもの。

勤めてから知った言葉は多い。「買掛金」とか「仕訳伝票」とか、ビジネス用語ではないが「アリコジャパン」なんてのも知らなかった。いつも電話を取るのだが、聞こえたまま「部長、我孫子ジャパン様からお電話です」とずっと取り次いでいた。だって、そんな名前(注1)の会社があるとは知らなかったから。

「買掛金」は知らなかったけれど、「信用状取り引き」とか「手形を割り引く」なんて言葉は知っていた。大学時代に、商業スペイン語を1年だけ勉強したのだ。嘘だ、勉強なんかしていないな。これだけは覚えろと老教授に言われて、チンプンカンプンの内容なのに、貿易に付きまとう「LC (Letter of Credit)」とか「割り引く」という概念と仕組みを丸暗記しただけだ。

それが実社会で役立った事は無い。最初に勤めた会社は外資で輸出入があったけれど、グループ企業内での送金だけだったので、信用状の必要な海外との取り引きはしていなかった。せいぜい現金で送金する「振り込み用紙」にタイプした程度だった。

しかし国内の取り引きでは「手形」で支払いされるものも多かったし、銀行に対しても手形を振り出していた。つまりまあ、借り入れだな。あの頃、私は経理だったのだ。信じ難いけれど。経理には向いていないと自分でも思うし、多分上司もそう思っていたのだろう。5年も経理をしていたにも拘わらず、ある日、全然違う部署に配置転換された。

新たに出来た部署で、企画部販売促進課と言った。たった3人の部下を、課長代理が動かしていた。当然毎日深夜まで残業で、休日も出た。検査機械のデモンストレーションだろうが何でもさせられたし、広報的な事はそこから始まったのだった。多分、仕事としてはとても楽しい思い出だ。

おや、「ごとうび」から変な方向にズレてしまったな。兎に角今日は実質「五十日」のせいで、道が混んだ。それでも出発から1時間以内には戻れた。ジーコもアインも吐いていなかった。ホッと一安心して、先ずはタンポポ茶から飲ませる。そして強制給餌の支度だ。忙しいね、どうも。
「はい、お待たせ〜」
「全然待ってないよ、ボクは」
「・・・」


可愛い穏やかな顔をしているものの、歯を食いしばって絶対に口を開けようとしないジーコ。死にかけていたのに、骨と皮のどこにそんな力があると言うのだ。

じっと待つ。いつかは力を緩めるのだ。根競べの始まりだ。
ジーコが油断してちょっと力を抜いた隙に、シリンジのポンプを少しだけ押す。

しかし首を振り、歯でシリンジの先をガチガチと噛むので、0.5cc程度入れるのがやっとだ。たくさん入れれば、そのままダラダラと吐き出す。

見てよ、この嫌で嫌で仕方なさそうな表情を。鬼っ子みたい。

すんなり飲んでくれるアインと違い、キドナを5〜8cc飲ませるのに15分位かかる。本当に根気と忍耐力が要る。

そしてちっとも良い子じゃないのに「ジーコは偉いね」「いい子だね、ジーコ」とおだて続ける。これを日に12〜16回は繰り返すのだから、私達もジーコもクタクタだ。
さんざん嫌がって首を振り真面目に飲もうとしないので、口の周りはベタベタ。それを放置しておくと乾いてカピカピになるので、お湯で湿らせたコットンで丁寧に拭く。

これはかなりしつこくやっても、少しも嫌がらない。これにて嫌な強制給餌がおしまいになる合図だと解かっているのだろう。

強制給餌で露命を繋いでいるというのに、罰当たりなジーコ。我が儘に育てた私達の作品だから仕方ない。

今日は折角朝から出掛けたのだからと、実は帰り道にある例のパン屋に立ち寄った。

しかし定休日は月曜のはずなのに、昨日は祭日だから営業していたらしく、今日が休みだった。でもドアの張り紙には「月曜定休」とだけ書いてある。

「今日の昼は調理パンづくしだ!」と心積もりしていたのに、予定が狂った。そういう時、なかなか頭の切り替えが出来ない。

仕方ない。昼はカレーにした。冷凍ご飯をチンして、ちょっとだけ高めのレトルトのタイ風カレー。あっさりとしていて、美味しゅうございました。(注2)

そして晩ご飯には、買ってあった固い安い塊肉を丸ごと焼き、薄くスライスしたステーキのようなローストビーフのようなモノと、マグロの山かけ、豆腐と油揚げと葱の味噌汁、大根の甘酢漬け(まだ飽きずに作っているのだ)、炊きたてご飯、安いテーブルワイン。

肉にかかっているのは、玉葱と大根をすりおろしたものに、醤油とみりんを少し煮詰めたタレにレモン汁を少々加えたもの。

はい、大変美味しゅうございました。

ジャム  アインと仲良し
Jan, 11, 2005

アインがジャムをあまり恐がらなくなったせいか、ジャムとくっ付いて寝ている事が多くなった。そう、ジャムがマルコを追いかけるのは、当初いきなりマルコが仲良しだったジャムに威嚇を始めたせいなのだ。「裏切り者!」と怒ったのだろう。

しかしマルコがジャムを威嚇し始めたのは、一昨年劣化した(脂が酸化した)フードを食べて下痢をし、体力をかなり消耗してしまった後からなのだ。同じものを食べても下痢しない子もいるが、マルコとジーコはてきめんにやられた。

今にして思うと、輸入のナチュラルフードはパッケージと温度管理がとても大事だ。その点、ナチュバラの正規輸入品は安全で助かる。並行輸入ヒントは全然違うよ。

まだ内緒だけど、アロエジェルは日本に到着したようだ。数日のうちには、通関も済んで発送されるだろう。良かった。待ってくれている人がたくさんいるのだから。うちも首を長くして待っていたけどね。但しハイポテンシャルはまだだ。早くして欲しい。

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注1:
今のように、外資の保険会社がTVで毎日CMを流しているような時代ではなかった。20年も前の事なのだから。












注2:
料理記者歴40年、岸朝子の真似ではない。

円谷幸吉の(遺書の)パロディのつもりである。

若い人には説明しないと解かって貰えないネタが多くて、私も歳をとってしまったのかなあ・・・とつくづく思う。
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