ジャム

ナイーブ

Jul.29,2002

朝早くから、ご相談の電話。飼い主が引越し(夜逃げ)した後に残された4頭の犬をめぐって、孤軍奮闘して下さっている和光のコバヤシさんからだった。幸い、遠方だが里親さんが見つかりそうだと言う。あとは搬送の手段だけ。目的地は青森と聞いて、やはり陸送よりは空輸をお勧めした。犬は車酔いする子が多いし、兎に角所要時間の長くかかる車だけの輸送よりは、飛行機を使う方が良いと私は思っている。それにしてもコバヤシおばん(失礼!親しみと敬意を込めて、そう呼ばせて戴くのだ)、凄腕だし気合が入っている。いや、気合が入っているから、結果として凄腕なのか。

今日はマルコの近況を、動物病院の先生と奥さんに報告した。順調に大きくなっている事、そしてとっくにケージから出していて、部屋中を縦横無尽に走り回っている事も話すが、先生は「ま、ほどほどにしておいて下さい。」と言っていた。近く、一度足を診て貰う事にする。マルコの左足、このまま治ってしまえば良いなあ・・・。とてもじゃないけど、ケージに閉じ込めてなんかおけない。まったく弱い飼い主だ。

あんなに怪獣だったジャムが、マルコが来て以来すっかりおとなしくなってしまった。見ていて心配になる程に。きっと末っ子の地位をマルコに奪われて、本人としては「こんなはずじゃなかった・・・」と呆然としているのかも知れない。なるべく頻繁に声を掛けて、撫でて、抱き上げているのだが、溌剌としたガキ大将のジャムはもういない。何となくしとやかで、物思いに沈んだ太った美人という感じだ。マルコの事も、今では決して拒絶はしていない。それどころか近づいて来れば頭を舐めてやったりして、ゴマ母親代理予想大誤算とは正反対である。意外と懐の深かったジャム、繊細で独占欲の強いゴマ・・・毎日猫たちは新鮮な一面を見せてくれて飽きる事がない。

そしてアインに至っては我が儘お婆ちゃん振り全開で、マルコを尻尾であやしていたかと思えば「ガ〜ッ!」と実も蓋もないような威嚇をするし、ゴマに丁寧に舐めて貰っていたかと思えば、恩を仇で返すように自分からパンチをしてしまう。しかしビクビクしていた去年までとは違って堂々と広いところで寝ているし、兎に角自分のペースを乱すものは誰であれ許さないという不寛容さが満ち満ちているのだ。それでいて私に甘えてしなだれかかる様子は、どの子よりも熱い思いが感じられ、まったくこういう子は猫ならではの媚態を完璧に見せて(魅せて?)くれるなあ・・・と感心してしまう。人間だったら嫌な女なのだろうが、猫だから許される自分本位であざとい程の媚態。猫と暮らす事のある種の(ステレオタイプかも知れないが)醍醐味は、アインにこそあるような気がする。

かと言って、誰が一番可愛いとも言い難い。もちろんミュウは特別な猫で私たちは相思相愛で深く深く愛し合っているのだが、気弱でありながらも絶対に妥協せずに要求貫徹してくる純粋培養息子のジーコも特別に可愛いし、ゴマの思慮深さやセンシティブなところ、その容姿や私に与えてくれたモチベーション等など数え切れない魅力はまた格別であるし、ジャムの無条件に可愛い顔や無邪気な性質、デリカシーに溢れたボディコンタクトは世界一の猫だと思っている。マルコに至っては、自分が産んだのではないかと錯覚する程に無条件で愛しい。今だって、ベッドで本を読んでいたら、私の股の間で足にもたれて眠ってしまったものだから、とてもじゃないけどそんな至福を放棄してまでPCに向かう事は出来ず、更新が大幅に遅れてしまったのだ。ああ、可愛い・・・!!

何だか猫たちの事ばかりが頭を独占していて、しかも先週はお出掛け三昧で、あと数日で仕上げなければならない仕事がなかなか集中とて取り組めないでいた。今日は歯医者の日だったので、それまでに一気に仕事に集中していたら、比較的涼しい日だったというのに変な汗をかいた。こういう時にかくのは、体温を下げるための汗ではないようだ。しかも頭もやけに痒くなる。それだけ頭を酷使したのだろう。しかしそれでは、いかにも日頃頭を使っていないようではないか。シャワーを浴びてから歯医者に行きたかったのだが、銀行の用事もあり諦めてそのまま着替えだけして出掛けた。

そして帰りに本を買い込んでしまったのが運の尽きで、読書と仕事と更新はどれも同時には出来ないもので困る。しかし読書と猫との触れ合いは同居可能なものだから、つい本に軍配が上がるのは当然だろう。そういう事情で、マルコを股間にはさんで読書に耽っていた訳だ。

先日先行きを不安に思ってここでもお知らせしたタローズの缶詰フードは、「プロパック」から「プリセプト」へと正式に切り替える事になり、タローズを介しての輸入代行のような感じで当座の問題は解決し、前払いで共同で注文するようになった。プレミアムフードとしては決して高くない1缶につき200円・・・しかも今度の缶詰の方が我が家では全員に好評だったものだから、入荷が本当に待ち遠しい。届くまでには1ヶ月ほどは何か別のもので凌がなければならないのだが、それを何にしようかは大変迷うところだ。食べるものはやっぱり一番大切だから、いい加減なものは食べさせたくない。

さて、またまた更新が溜まっている。仕事は早いし、ちゃんと毎日サボらずに頑張っているのに、どうして溜まっていくのだろう?不思議だ。寝ている間にこっそり出て来て、朝までに残りを全てやっておいてくれる小人は、我が家には出て来てくれないのだろうか?別に小人である必要はないが、何しろうちは狭いのでアンドレ・ザ・ジャイアントだとか釈迦ヶ嶽のような大男よりは小人の方が有り難い。家も傾いている事だし、体重制限しないとね。ボディガードなら話は別です。


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