猫雑記20140215

2014年　CAT'S EYES & CAT'S HANDS　

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2014年2月15日　土曜日　（禁煙５３８日目）

２４時間以上降り続き、やっと雪がやんだ。

２週連続、週末の悪夢のような大雪となった。

しかも観測史上初めてという物凄い積雪。

とても南関東とは思えない。

しかも横浜の平均的な積雪量の３倍は積もったね、山の中で風が集まる地形にある我が家の周辺は。

先週が３０～４０センチなら、今回は５０～６０センチは積もった。

横浜だと思ってはいけない、ここは多摩丘陵の端っこの地形、気象なのだ。

屋根が雪の重みに耐えきれるだろうかと不安になる位積もっている。

昔、一度、屋根の雪下ろしをした事があったけれど、あれから２０年も経ち年老いてしまった私達では、もう屋根の雪下ろしは危険だ。

だから様子を見ているだけなのだが、時々「ドカッ」と大きな音と振動を伴って、２階の屋根から氷のように塊った雪が１階の大屋根の上に落ちる。

何度も、繰り返し。

最初にこれが起きた時は、トラックでもうちの塀に衝突したかと思った。

それ位、凄い衝撃だった。

そんな衝撃を受けても大丈夫なのか、１階の屋根は。

今朝の夜明け前、降り続いていた雪が雨に変わった頃、まだ真っ暗で風雨が強い中、こうちゃんは私に気づかれないようそ～っと外に出て、黙々と作業した。

新聞配達やピアノ爺たちが車で踏み固めてしまう前に、そして雨でますます雪が重たくなる前に、雪掻きを済ませようとしたのだ。

ガレージの前から玄関までの道を雪掻きし、庭木の雪払いをし、倒れた大鉢を起こし、折れた枝を集めて捨てる用意をしたり、こうちゃんが一人で全てやった。

カッパを着込んでしたものの、顔も髪も濡れて戻って来た。

大変でも雪掻きは好きなので、私もやりたかった。

でも今の身体ではとても無理だ。

一人で歩くのさえおぼつかないのだから。

昨年の大雪にも、その前の大雪の際にも、激しく雪が降りしきる中を一晩中庭木を揺すり続け、道路の雪掻きだって一緒に頑張った位、力もガッツもあったのになあ・・・

今だって意欲だけはあるけど、我慢している。

ここで無理をして、それがもとで猫とこうちゃんより先に死んでは、却って申し訳ない。

いよいよの時には、庭木など諦めれば良い。

実際、今回の雪では庭木は被害甚大だった。

常緑のトネリコに関しては、年内に冬に備えて短く剪定してしまうのが正しいあり方だと、遅ればせながら学んだ。

どうせ直ぐに成長してしまうのだ。

でも、雪に関しては、完全にギブアップ気分だ。

参りました。もう抵抗しません。

情けない事だけど、思いがけず回復してくれない私の体や、死への旅立ちをしようとしている猫たちの事など、他の色んな要素も下敷きになっているせいもあるのだろうか・・・降り続く大雪に心が暗く重たく塞ぐ想いをした。

それはもう「絶望」という言葉を当て嵌めるしかないような、珍しくネガティブな精神状態である。

これはきつい。

悲しくても、辛くても、身体がきつくても、「頑張ろう」とか「頑張らなくちゃ」という言葉で締め括れない日記は書きたくなかった。

沈んだ精神状態にますます重たい重りをつけるだけのような気がした。

雪国に暮らしていたら、もっと長い間、もっと大変な冬を過ごすのだろなう。

そんな暮らしが長い年月続いたら、気質が変わって来るに違いない。

何代にもわたって続いて来たのだから。

それはじっと耐え忍ぶ強さと、自然というものを受け入れざるを得ない諦めや謙虚さと、多少の重さや暗さが備わって行かなければ、とても生き延びられないと思う。

偏見じゃない、これは尊敬だ。

自然災害を被った事のない私なんて、甘っちょろい。

そしてのうのうと暖かい土地で生きて来たのだから、それなりの気質になるのだ。

恥かしいね、まったく。

今は２月１７日。

晴れ間に、ささっと雑な近況報告だけしておく事にした。

心配ばかり掛けているからね。

相変わらず手帳には手書きで日記を認めているので、後日、体調の良い日に、本当に穴埋めをしたい。

本気だから、日々の日記のテンプレートだけは作って、いつでも書き込めるよう準備しておくんだ。

それがブランクのままでは死なないぞ・・・と意気込んでおこう。

こうちゃんが一人で雪掻きをしている頃、男子フィギュアスケート個人で、羽生結弦が金メダル獲得した。

後の３人の競技者の成績待ちだったので、全員が滑り終えて確定した金メダル。

最初の４回転ジャンプでコケてしまったけれど、ちゃんと４回転回っていたと評価されたようだ。

もう一度転んでしまって、もう金メダルは無理かと私も思ったし、本人も思ったに違いないのだが、それでも世界最高の評価を受けた。

決まった瞬間、テレビの前で私一人、猫が驚かないようにそっと拍手して「おめでとう」と呟いてしまった。

涙が出そうな位、それ位、感動したよ、今回は。

心から応援していたよね、日本中、いや、世界中が。

きっと羽生が、赤ちゃんのように綺麗な肌をした、可愛い顔の、しかもまだあどけない１９歳の男の子なせいだ。

その点が今までの誰とも違う。

本当に良かった。