2018年3月29日 木曜日 |
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朝一番で火葬場に電話を入れる。
その愛らしくも美しい身体を焼いてしまうのは、いつだって辛い。
だけど剥製にして形だけでも残れば良いというものではないのだ。
共に生きてこそ、手を焼かされてこその幸せなのだ。
さよなら、ペリーの身体。
でも魂はきっと、私たちとイオたちと共にあるよね。
いつも、いつまでも。
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2003年のペリー うちに来た直後の様子 |
流石にまだ警戒モードだね、ペリー。
こちらは数日後の様子。
もうリラックスしてくれている。
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2003年のペリー まだ子供
Mar. 29 , 2017
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ペリーは2003年5月24日、松本から遥々連れて来られた。
まだほんの子供だったね。
本当に可愛かったんだ、ペリーって。
向かい合うようにして抱っこすると、コブラのように飛び付いて、私の鼻の頭を噛んだりもした。
実はなかなかの噛み猫だったんだ、当初は。
大学構内で保護されてうちに来るまでの数か月間、保護主さんの手元で独りっ子として育ったものだから、母猫や兄弟猫と暮らした事が無く、加減というものを知らなかった。
それを、間もなく長崎からうちに引き取らせて貰ったイオが、1対1でじっくり、しっかり躾けてくれた。
それはそれは見事な対応だったよ、猫の躾けは猫に任せるのが一番なんだと知ったケースだった。
ルス・リマ姉妹も、小さかったテトも、そしてトムも、みんなカワムラさんが良い子に育ててくれたし、信頼できる猫がいると、飼い主はとても楽だと知った。
幸せで有り難い思い出ばかり。
可愛がっていた弟分のペリーがいなくなってしまい、イオの心の状態が心配ではあるけれど、テトやペロの面倒を見てくれているようだ。
そして時々、晩年のゴマもそうだったように無駄鳴きしている。
イオもすっかり年老いて、少しボケてきたみたいだな。
でも、それはきっと幸いな事なんだ。
いつまでもパリパリに感受性が過敏では、生き難い。
それは猫も人間も同じだろう。
午後、ハイオレ種のピーナッツを買いがてら、空きペットボトルを捨てに「イオン」に出掛けた。
その帰り道、明日からグランド・オープンするショッピングモールの、プレ・オープンに行ってみた。
駐車場待ちで車が並んでいたらやめようと話していたら、以外にもガラガラに空いていた。
店内は混雑している。
100円ショップも、「ニトリ」も「ユザワヤ」や「生活の木」もある。
本屋もドラッグストアも靴屋もあるし、私が使つている銀行ATMもある。
郵便局も4月2日にはオーブンするらしい。
フードコートには「はなまるうどん」や「いきなりステーキ」などが入っているし、独立した食べ物屋も幾つかある。
もちろんスーパーも、別の食材店もある。
なんと珍しい、懐かしの「トップス」も入っているではないか。
ああ、「トップス」のチョコレートケーキが食べたい。でも高いしな。
オープン記念の安売りのものだけを買う事にした。
バナナ1房(4~5本)58円、いいじゃん、2房買ったよ。
作っておいたキャベツスープに加えるウインナ、2つ連結パック4つで1000円。
安いけどそんなに冷蔵庫に入らない。
ウインナソーセージの袋って、どうしてあんなにパンパンに膨らんでいるんだろう。
同じくよりどり4個で1000円というベーコンとハムにした。
ベーコンはキャベツと共に、炒り玉子とスイートコーンも入れて、醤油味の焼きそばに使う予定。
美しい春キャベツと共に千切りにして、コールスローにしよう。
素晴らしいキャベツがある幸せ。
毎日、毎食、キャベツのメニューが続くのだ。
良い買い物が出来たねと喜んで帰宅する。
玄関スペースとリビングを仕切る扉を開けても、いつものようにそこで出迎えてくれるペリーの姿は無い。
2階に上がろうとしても、階段下のドアをすり抜けて階段を登ろうとするペリーがいない。
涙が出てくるのを、どうやって止めれば良いのだろう。
だけどいつまでも泣くまい。
ペリーと生きた年月の沢山の幸せと思い出は、私の中に確かに存在する。
私が死ぬまでは、父も母もペリーもジャムも、ミュウ以下の全ての猫たちも、私の中で生きている。
身体が存在せず、もう何ひとつ手間を掛けさせないというだけの事。
泣くと消耗するし、炎症を起こすせいか、どんどん目が悪化する。
ただでさえ軽い結膜結石と黄斑変性と網膜剥離があり、重いドライアイがあって傷つき易いのに、これで炎症が続いて目が見えないのはとても困る。
もう充分困っているのだけど、まだ何とか見える。
これ以上悪化しないよう努める事が大事なんだ。
出てくる涙を止める事が出来ないのだから、泣くような心の状態にしないようにするしかない。
つまり出来るだけ考えないようにするのだ。
喪に服して悲しみに耽っていると、ますます心のダメージの回復が遅れるばかりか、今もしなければならない事がなかなか出来ない心持ちになる。
優雅に悲しんではいられない。
忙しくして負荷を掛け、心が苦しい時を乗り切るのが一番の方法なんだ。
尤も、これは弱い私が行きついた対処法なのですが。
そしていつも言う通り、私も死んだら、先に逝っている我が子たちと再会し、みんなで木の周りをグルグル回ってひとつに溶け合い、喜びのバターになるのだ。
バターでも良いけど、チーズでもいいな。
そのチーズをネズミが食べて、そのネズミを・・・おっと、そこまでにしておこう。
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2018年の桜、そろそろ散りそう
Mar. 29 , 2017
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まだ盛大に散ってはいないけれど、明日はどうだろう。
あっという間に咲いて、あっという間に散ってしまう。
時は止められない。
それが一番の不幸かも知れない。
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夜廻り猫 1,2巻(3巻も出てるよ)
著者:深谷かほる |
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