ジーコ

ぐっすり

Mar. 5, 2004

2004年3月5日 金曜日

アインは、今日の排便時にも下血が見られた。顔が白っぽくなり、鼻の色が薄くなっている。貧血しているとしても、口から食べて栄養になり、自力で造血しない限りは駄目だ。だから1時間おきに、口に入れてでも食べさせる。そうしていると、自分から食べる気力が出てくる。

きっとこれで元気になる。病気の根本的な部分はよくならないとしても、衰弱は食い止められると信じている。アインはあれだけ酷い心臓発作を起こしたのに、奇跡的に立ち直った強い猫だ。但し、他の猫たちと比べて格段に感受性が強い。月の満ち欠けや気圧の変化、季節の移ろいなどを最も敏感に感じて、それが直ぐ体調に影響する。これまでの不調も、全てそういう「変化」の時に起きている。

温度や湿度の管理には細心の注意をしているし、それに関してどれだけ支出が増えようと構わない。全ては猫・・・正確に言えば、誰よりも弱いアインの為にしてきた事だった。今では他の子たちにも、同様に気遣いしているが、きっかけは敏感で「受信体」になり易いアインの為だったのだ。

幾ら部屋の中だけコントロールしてみても、外の大気の流れや急激な温度変化を、アインはしっかり感じ取っているようだ。目に見えないものを、時々部屋の中でも見ているような猫だもの。こういう子には、どう接してあげるのが一番良いのか・・・手探りしていく中で私が選んだのは、アインと一体化する事だ。

私が横になり、懐に抱き入れ、呼吸を合わせ、互いに目を見つめ、他の事を頭の中から抜いていく。アインと私二人きり、この部屋の中で繭に包まれ鼓動が一つになったような感覚になるまで、軽い毛布を掛けて抱き合う。アインがそのまま眠りに落ちたら私も眠るつもりで・・・(これが難しい)。

本当はアインの身体に溜まる尿の毒素を私の方に導き入れ、私が濾過してやれたら良いのに・・・。私の腎臓もボロだから、たとえ物理的にそれが可能になったとしても性能は極めて悪いだろうな。どうして私まで腎臓が悪くなったのか恨めしい。しかしここで進行はストップさせたい、アインも私も。

アインの容態急変以来、雲の上を歩いているようで、視界も一枚幕を掛けたようにぼーっとしていたのだが、どうやらそれは精神的なショックのせいではなくて、ただ単に熱があったのだ。熱は別に風邪をひかずとも、一年中身体のどこかで炎症を起こしているらしく微熱があるのだが、それがまた多少上がったようだ。道理でしんどいはず。

しょぼいなあ・・・最近の私の身体も。基礎体力は抜群にあったし、子供の頃から大した病気もせず、もっと性能良かったはずなのに。Systemic Lupus Eryhtematosus・・・いつかは解明されるんだろうな、原因も。だけど私には間に合いそうもないから、仲良く付き合ってぼちぼちやるしかない。

ジーコは激痩せして命も危うかった頃と比べると、1.4キロも体重を戻した。3キロを割った時には、もう駄目かと思ったけれど、こうちゃんが私の留守中にも2時間おきに強制給餌してくれたお陰で、今では自力で何でも食べるようになった。当時はカロリーエースも飲ませたし(但しあまり好きではないようだ)、エバミルクも与えた(こちらの方が好きだった)。仔猫用のカロリーの高い缶詰をエバミルクでドロドロにしてシリンジで与えたり、練乳を上顎になすり付けたりもした。

今でも缶詰の他に、日にかなりの量の牛乳と「飲むヨーグルト」を飲んでいる。もともと便秘気味の子だったし、牛乳で下痢をしない体質らしく、欲しがるだけ与えても今のところ便に異常はない。オシッコの匂いが、仔猫のそれと似ている。アンモニア臭がなく、ミルクのような匂いだ。

ジーコもアインも必ず私達とミュウが守る。運命には逆らえないけれど、私達は正しい努力だけしていれば、あとは最もふさわしい結果が出るのだと楽観していよう。

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