《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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テト

僕は末っ子

May. 17, 2008
テト

2008年5月17日 土曜日

今日も爽やかな一日。

ベランダで水遣りをしていて感じたのだが、今年の春は、例年悩まされ続けていたアブラムシが発生しなかった。鉢植えのビオラが全て、いまだに無事なのだ。こんな事は、この15年間で一度も無かった。

どうした事なのだろう。



その代わり・・・と言うのも変だが、今年はナメクジが多い。既に大きなナメクジを玄関先や庭でたくさん見かける。



野良猫のエサやりをしている人達は皆、ナメクジとハエ、ゴキブリ、蟻、藪蚊、カラス等に悩まされているはずだ。
そして色々と工夫して対策をとっていると思う。



一番良いのは置きエサをしない事だが、頭数が多いとそうもいかない。

「はい、全員集合〜!みんな並んでご飯を食べてね」・・・という具合には行かないのだ。



一昨年は>>コウガイビルが多かった。そしてドクダミが大群生した。

今年は既にドクダミが玄関先に異様なまでに茂っている。

今年の我が家周辺の生物分布は、この先どうなるのだろう。そうそう私に都合よく展開しないのが自然というものだ。

だけど野良エサを食べるナメクジって・・・横着過ぎないか?









テレビ東京の「午後のロードショー」は偉い。凄く古い映画は、もうここでしか放映していないのではないだろうか。



先日、1972年の映画【脱出】をやっていた。確か去年もテレビで観たばかりだ。

【脱出】と言っても、私の大好きな1944年のハワード・ホークス作品(拙サイトの>>映画雑記でもご紹介しています)とは違う。こちらの【脱出】は、原題 ”TO HAVE AND HAVE NOT”といい、ヘミングウェイ原作の映画である。



今日話題にしたいのは【脱出〜DELIVERANCE〜】・・・ジョン・ブアマン監督のヒット作の方だ。

1972年の映画ですら、今となってはかなり古い。主演のジョン・ヴォイトもバート・レイノルズもまだとても若い。



ストーリーは、都会から来た4人の男(ジョン・ヴォイト、バート・レイノルズ、ロニー・コックス、ネッド・ビーティ)が、ジョージア州北部の山奥で、間もなくダム湖となって消えてしまう渓谷の急流をカヌーで下りながら、太古から色濃く残る自然を楽しもうというところから始まる。

そしてその過程で遭遇する不幸な事件と、人間に容赦ない激流と、自分たちは異邦人でしかないその山岳地帯の閉鎖的で保守的な人々からという様々な意味での「脱出」に命懸けとなる一種のサバイバルストーリーであり、また不穏なサスペンスも含まれた物語だ。



地味な男ばかり出て来て、最初に観た時は面白くも何とも感じなかった映画だったのだが、改めて観ると、色々なテーマが隠されていて興味深い。

同じ白人同士でも、アパラチア山脈の南部にかつて入植したスコッチ・アイリッシュ達と、都会から来た余所者とでは、かくも相容れないものがあるのかと驚く。

デブ男が歯の汚い最下層のヒルビリー男に犯されるという嫌〜なシーンも、胸が悪くなる。



その後タフガイとして一世風靡したバート・レイノルズは早々に大怪我をしてしまうし、ジョン・ヴォイトだって神経質な男で頼りにはならない。

残る二人も、一人は弱虫のデブ、もう一人はメガネを掛けたインテリ風で凡そアドベンチャーとは無縁な感じで、しかも真っ先に死んでしまう。

ここにはヒーローは出て来ないのだ。



しかしストーリーとはあまり関係なく、この映画には大変に有名なシーンがある。そのシーンに於いてこそ、この作品は有名であると言っても過言では無いかも知れない。

それは、激流下りをスタートするにポイントとして立ち寄った町(町と言えるかどうか・・・)で、ロニー・コックスのギターと、その山奥の町の少年のバンジョーの掛け合いからなる、ブルー・グラスの名曲【デュエリング・バンジョーズ Dueling banjos 】のシーンだ。



少年は何らかの障害を持つように見える。視覚障害か、知的障害か、そこのところはちょっと解らないのだが、しかしバンジョーの腕前は凄い。

ロニー・コックスのギターの簡単なフレーズに、最初はたどたどしく応酬する少年のバンジョー・・・それを繰り返していくうちに、突然見事な掛け合いが始まる。

「クロウ・ハンマー」混じりの「スリー・フィンガー・ピッキング」のバンジョーの演奏は、見事としか言いようが無い。



これもまた、YouTubeでそのシーンを選んで観る事が出来るので、知らない方は是非一度ご覧になって戴きたい。>>こちら('Deliverance' - 'Dueling banjos' scene)です。

少し辛抱して観ていると、感動的に素晴らしい演奏が聴けますので・・・。



この曲のタイトルである「Dueling」の「Duel」とは、日本語にすると「決闘」という意味だ。成る程、ギターとバンジョーの掛け合いが、まるで決闘しているかのように見事にやり合っている。



余談だが、スピルバーグ監督の出世作となった【激突!】は、原題を【Duel】という。

デニス・ウィーバーが、高速道路を乗用車で何気なく追い抜いたタンクローリーに執拗に追い回され、命からがらそのタンクローリーと対決する羽目になる。

タンクローリーの運転手の姿を出さず、タンクローリーそのものが意志を持って襲ってているような錯覚を起こさせる、異色の映画だった。





【脱出】に話を戻すと、【デュエリング・バンジョーズ Dueling banjos 】を演奏していたロニー・コックスは、これが映画デビューであった。

かなり個性的な顔をしているのだが、見覚えが無いだろうか。

後に【トータル・リコール】のコーヘイゲン長官役や、【ビバリーヒルズ・コップ】の刑事部長役などを演っていたあの俳優と言えば、最近の映画ファンの方も直ぐにお解りになると思うが如何だろうか。

元々音楽(バンド)をやっていたらしいし、作曲も手掛け、演出もこなす。アメリカの映画俳優の幅の広さや奥行きを、改めて感じる。



【デュエリング・バンジョーズ Dueling banjos 】でバンジョーを弾いていた少年に関しては、私は何も情報を持たない。

映画のサウンド・トラックは大変に売れ、今も手に入る。それを見る限りでは、少年本人が弾いていたのではないようだ。



但し映画の中では、ジョージアの山奥・・・即ちアパラチアの南部という設定なので、まさにブルー・グラス発祥の地であり、あのようなレベルの高い素人ミュージシャンがいても不自然ではない。

ブルーグラス(Bluegrass music)とは

アメリカのアパラチア南部に入植したスコッチ・アイリッシュ(現在の北アイルランド、アルスター地方にスコットランドから移住した人たち)の伝承音楽をベースにして1945年末、ビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズにアール・スクラッグスが加わってから後に発展したアコースティック音楽のジャンル。

演奏にはギター、フラットマンドリン、フィドル(ヴァイオリン)、5弦バンジョー、ドブロ(リゾネーター・ギター)、ウッドベースなどの楽器が主に使われる。













この辺りの薀蓄は勿論私のオリジナルの知識ではなく、ブルー・グラスをやっていた過去を持つこうちゃんからの受け売りだ。

但し、繰り返し聞かされているうちには、習わぬ経を読むようにもなる。




アパラチア山脈がどの辺りにあるのか、そしてどのようなエリアが「アパラチア南部」であるのか、地図で確認してみた。

アパラチア南部とは、ヴァージニア、ノースキャロライナ、サウス・キャロライナ、テネシー、ジョージア、アラバマ州あたりを言うものと思われる。


赤丸印は、この映画の舞台となったジョージア州だ。































しかしアパラチア南部だけにブルーグラス・ミュージックが普及している訳ではなく、オハイオだろうがミシシッピだろうがケンタッキーだろうがテネシーだろうが、大変に盛んである事は言うまでも無いだろう。



以前にも書いた通り、私がこうちゃんに導かれて初めてブルーグラス音楽に触れたのは、盲目のギタリスト、ドック・ワトソンのアルバム>>【ベスト・ヒッツ】だった。

その洗練を極めたギター演奏と、練れた歌声に、ブルーグラスの何たるかも知らない私ですら、すっかり魅了されてしまった。



ここでこの曲が聴けるので、是非!>>Doc Watson -”Deep River Blues”

「山んち」(失礼)の音楽とは思えない位、とても洗練されているので、一度是非聴いて欲しい。





もっと他に、門外漢でも耳にした事のあるはずの名曲もあるのだけれど、動画はアップされておりませんでした。

アルバムも廃盤になってしまっているのか、中古商品がとても高く出品されているだけで、ダウンロードも試聴も出来なかったような気がします。









こんな長ったらしい日記を書いていたのは、カワムラさんの容態を看るのに徹夜していたからで、眠気覚ましに丁度良かった。

今夜、補液に連れて行った際にも、貧血が激しい事と呼吸がかなり荒れていて衰弱している事とを指摘され、ちょっとした事でもかなり弱ってしまい易い状態である事が改めて解った。



カワムラさんと過ごせる時間は、あとどれだけあるのだろう。

テト

可愛い?

May. 17, 2008
テト
テト

可愛いよね?

May. 17, 2008
テト
ガラ

テトなんか
弱虫のくせに

May. 17, 2008
ガラ
ガラ

アタシこそ

May. 17, 2008
ガラ
ガラ

末っ子よねぇ

May. 17, 2008
ガラ

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