ジーコ

カタツムリ中

Oct. 17, 2004

2004年10月17日 日曜日

ジーコの一日おきの通院の日だ。土日は病院が混むので、ミュウの時のようにシャッターが開くのを待って一番に診て戴こうかとも思うが、とりわけ音に敏感なジーコを車の往来の多い道端で待たせるのが可哀想に思い、電話して混雑状況を聞いてから行く事にした。助手のクボさんも、「待てない状態の子もいますから、そういう時はお電話ください」と言ってくれていたので、そうしてみた。しかし電話した時にガラガラでも、行くまでの間に患者が来てしまう事だって充分あり得るのだが。

結果としては、2人待ち。移動時間と待ち時間を合わせると1時間、キャリーに閉じ込めていた事になる。出直そうかと思った位だ。過保護なのは解かっている。誰だって待ちたくないさね。しかしジーコがキャリーの中で鳴いてガリガリやって出たがるのを見ると、代謝が進まないように歩かせる事もしなで下さい・・・と言われている事も考え合わせて心配なのだ。

先生に今朝までの状態を訊かれ、注射してからは随分と具合が良いと伝える。しかし、それはステロイドを入れたので一時的に上向いているだけで、根本的なところが良くなっている訳ではないのだと言われてしまった。やはりそういう事なのだ。

私自身もステロイドで炎症を抑えているだけで、自己免疫が自分の細胞を攻撃する事を改善している訳ではないのだという虚しさの中に居る。でも放置しておいたら、日々の生活がちゃんと成り立たない。ステロイドの恐さを知っているのに、それに依存しなければならない矛盾を身を以って知っているから、ジーコの場合もギリギリの選択なのだ。少しでも楽に過ごさせたい。苦しませたくない。あと時間がどれだけ残されているか解からないけれど、少しでも楽しく過ごさせてやりたい。

私に触られるのが嫌どころか、近寄って様子を見られているのすら嫌な程に苦しそうなジーコを見ていたら、痛みや苦しさを軽くしてやる事が今は先決だと思うしかない。今は苦しくないだけでも幸せだからね。

今日も輸液の他、ステロイド、インターキャットなど注射を5本もした。ジーコは注射には強いのだが、今日は打たれている背中を振り返って嫌がっていた。インターキャットの注射は痛いらしい。途中、何度も私にしがみつこうとした。自分から抱っこされる事等ない子なのに、よほど不安なのだろう。でも頑張ったね。

急いで帰宅し、遅い朝ご飯を済ませる。私は連日徹夜なので、朝ご飯を食べたら後をこうちゃんにお願いして寝ようと思っていたのだが、何となく頭が興奮していて、昼過ぎまでは寝られず。ジーコは、強制給餌で「いやいや」と首を振る事が減り、しっかり栄養と水分を入れられていると思う。

しかも驚いた事に、今日はk/dのドライを、少量ではあるが自発的に食べた。そんな事は、この1年の間に一度もなかった。そしてキドナの強制給餌(ミルクのようなものをシリンジで口に入れる)ではなく固形物を食べたのは8ヶ月ぶりだ。どうかこのまま順調に回復して欲しい。先生の言うように一時的に元気になっているだけだとしても、自分が食べたいと思って食べられる事は生きる喜びだ。「生きたい」とジーコが思って欲しい。闇の中に自らすすんで引き込まれていくようなジーコを見たくない。

熱帯魚が全て死に絶えたので、水槽を捨てて代わりにアイリスオーヤマのトラベルキャリーを2個並べた。この台は以前TV台として使っていたものだが、最近は水槽とPCの本体を乗せていたのだ。私達のベッドの場所を変えた時に引き出しは塞がってしまっていたので、水槽の台としてしか使えなかった。

しかし水槽が無くなってみると、高さがちょうどベッドメイクした後のベッドと同じになるので、キャリーを置くといい按配で陸続きに洞穴がある感じになる。カバーで覆って、隠れ場所で落ち着きたい時の格好の個室となった。

ベッドの足元には、大き目の枕が2つ並べてある。これも猫用の寝場所として常に置かれている。猫はどこでも好きな場所で寝る事になるが、私達が寝られるスペースは、ベッドの上のほんの僅かな部分だけだ。

ジーコがカタツムリしているのは、そのキャリーの個室である(右の写真)。初めはすっかり入って隠れていたのだが、暑くなって半身出て来た。熱があるので、時々暑くなり過ぎるのだろう。しかし室温は寒くないようにして下さいと言われている。そうでなくても、アインが寒いと具合が悪くなるので、2階は一年中暑いのだ。私はいまだに2階では半袖で過ごせる。

そこには当初ゴマも好んで入ったのだが、直ぐに飽きて、ゴマは定位置(PCモニターの上)に戻った。そしてモニターはまだ生きている。頑張れ、モニター。

アイン

暗い部屋で

Oct. 17, 2004

私がベッドにようやく入り、目を閉じると、誰かの爪が私の唇を引っ掻く。「なに?」と言って目を開けると、ジーコだった。「みゃあ」と一言鳴いた。一緒に寝ようね、と言ってそのまま眠りについた。この時間が永遠に続くと良いのに。

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