猫雑記20101008

《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記

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レン

秋だね

Oct. 8, 2010

2010年10月8日　金曜日

爽やかに晴れる。

但しこの好天も今日までで、明日からは雨になるようだ。

昼ご飯の前に出掛け、用事を済ませる。

ついでに外食してしまいたかったのだが、食事療法をしているとなかなか気軽にそれが出来ない。

仕方ないので食材を買い込み、帰宅してから簡単に料理をし、食べる。

イカの炒め物、美味しい。

ソーセージを巻き込んだフランスパン（これは市販）も美味しい。

食後にはチーズとミックスナッツも食べ、お茶を飲み、夕飯は何を食べようかと考え始める。

猫たちもほぼ平安に過ごしているが、ジャムの過剰グルーミングが止まらない。

小型犬用の洋服を着せてみるが、肝心の腕や足、お腹を覆うものが無くて、結局は舐めてしまう。もっと良く探して、袖もありズボンもあり、お腹側もすっかり覆ってくれるものを買いたい。

作れないものなあ・・・自分では。

昨夜は、ビリー・ワイルダー監督の【情婦】をやっていた。

これも又、何十回となく観ているし、「映画雑記」でも当然のように書いたし（>>こちら）、ＤＶＤも持っているからつい最近観直したばかりなのだけれど、やっぱり昨夜も観てしまった。

信じられない人もいるかも知れないが、気に入った映画は立て続けに何回も観る事がある。

あそこのあの科白は原語では何て言っていたんだろう？とか、気になると直ぐに確かめたい。

今はビデオやＤＶＤかあるから簡単にそれが出来るけれど、そんなものが無かった昔は、映画館でそのままもう一度観るとか、後日直ぐにまた観に行くという事も良くあった。

猫と暮らしていなかった20代の頃で、基本的にプライベートでは暇だったせいもある。

渋谷の駅から歩いて帰れる場所に住んでいたので、席が空いているオールナイトも良く観た。一度観て面白くなければそのまま歩いて帰るし、面白ければ朝まで３回続けて観るなんて事もした。

体力も暇もあったという事だ。

当時の映画館の売店で買える物と言えば、そんなに種類が無かったような気がする。

ポップコーンは定番として当時からあった。あとはアンパンとか、映画館でしか見かけない銘柄のアイスクリーム、そしてバターピーナツやイカ燻などの乾き物が多かった。

私はイカ燻とバターピーナツをそれぞれ１袋ずつ食べた。どちらも好きなのだ、今でもね。

そういうものを食べながら観る映画は楽しかった。

今でも食べながら観たい。食べる事も好きで映画も好き。好きな事が同時に楽しめるのは最高に嬉しい。

煙草も好きだから、ついでに喫煙も出来れば言う事なしだが、消防法で館内での喫煙は禁じられていた。

それでも映画の中で俳優が美味しそうに煙草を吸っていると、自分も吸いたくて堪らなくなった。

当時、オールナイトの映画を一緒に観に行く相手は、近くに住んでいた独身の叔父である事が多かった。

この叔父も無類の映画好きで、私より20歳以上は年上だったから昔の映画やスタアを本当に良く知っていて、叔父と映画のお喋りをするのは楽しかった。

映画館を出てから二人でラーメンを食べる事もあったし、終夜営業の喫茶店で今観たばかりの映画について色々とお喋りをするのも、映画を観た後では欠かせない儀式だった。

今となっては昔の話・・・

叔父は70歳を越えて病気に倒れ、２度と映画を観る事は無いだろう。

私も50歳を越え病気が進み、映画館に足を運ぶ事はなかなか叶わなくなった。

やはり映画好きで、私に最も影響を与えた父はこの春に亡くなり、父が老後の楽しみに録画しておいた何百本もの映画のＶＨＳのテープは、母と妹とで苦労して捨てたようだ。

母も妹もそれぞれ映画が好きだが、観たい作品はＤＶＤを借りたり自分で録画したりして、それぞれがそれぞれの好きなものを自分のペースで観るのが精一杯だろう。

私にも、父の残したテープだからと引き取って観る程のセンチメンタリズムは無い。

父の遺影に毎日手を合わせ、一言二言声に出して話し掛けてしまう位には父が恋しいものの、父が残してくれた遺産や形見として一番のものは、娘としてこの私自身を世に送り出してくれた事なのだと思うから・・・何も形あるものは要らない。

父が大事にしていたカメラの数々も、映画のビデオも、それはやっぱり父だけのものであって、父をどれだけ好きでも父のコレクションまでは引き受けられない。

またゴミが増えるだけだし・・・。

そう思うと、私がどれだけ大切に思っていても私のコレクションなど私の死後にはゴミでしかないのだと、改めて良く解る。

生前に捨てておくに限るね、やっぱり。

レン

秋は寂しいよね

Oct. 8, 2010